野村またヤられた…五回まで快投も
「広島3-11ヤクルト」(18日、マツダスタジアム)
責任を全うできなかった悔しさだけが胸中を支配した。広島・野村祐輔投手(26)が目線をグラウンドに落としたままベンチに引き揚げる。同点とされて途中降板。「悔しいです。もっとしっかりと投げなければいけなかった」と声を絞り出した。
暗転したのは3-0の六回だ。1死から坂口の右翼線二塁打をきっかけに、集中打を許した。山田に左前適時打を許すと、バレンティンにも中前にはじき返された。リードはわずか1点。だが1死一、三塁から雄平に同点の右前適時打を浴び、今村にマウンドを譲った。
五回までは低めを丁寧に突き、2安打無失点とツバメ打線を手玉に取っていた。5回1/3を7安打3失点。黒星は逃れたものの、納得のいく投球ではなかった。緒方監督は「課題というか、打順が3巡目に入ってから。それまでは、しっかりと抑えていたわけだから。バッテリーでもうひと工夫してほしかった」と振り返った。
開幕ローテ入りした投手で、その座を守り続けているのは野村とジョンソンの2人しかいない。緊急事態に投手陣を引っ張っていく意識は増すばかり。「次はしっかりと(任された回を)投げきれるようにしたい」。悔しさをバネにして、野村が新たなマウンドに立つ。