広島松山、新井休養日に代役4番で2発

 「阪神5-10広島」(22日、甲子園球場)

 広島が逆転勝ちで首位に再浮上した。4番で出場した松山竜平外野手(31)が、自身初の1試合2発を含む4安打5打点。新井貴浩内野手(39)の休養日に、代役4番が最高の結果を残した。2カード連続の勝ち越しで、5月7日以来、15日ぶりの奪首。24日からは本拠地マツダに戻って2位・巨人との3連戦。好調打線で首位固めじゃ!

 舞い上がった白球を、一瞬の静寂が包んだ。真っ赤に染まった左翼席に到達した瞬間、割れんばかりの大歓声が湧き上がる。浜風を味方につけた技あり弾。代役4番の松山が、逆転3ランを含む2本塁打で試合を決めた。

 2点ビハインドの三回2死一、三塁の好機。6試合ぶりに4番に座った松山が打席に向かった。メッセンジャーの6球目。高めに浮いた直球を強引に振り抜いた。見送ればボール球。「クソボールです」と笑った打球は、浜風に乗って左翼ポール右に飛び込んだ。一発で試合をひっくり返した。

 「とりあえず強くたたこうと思って打席に入った。完璧に打てた。ファウルかと思ったんですけどバットの芯だったし、風にも乗ってくれたので切れずに入ってくれた」

 前日は風が味方してくれなかった。21日の九回1死満塁、三塁ファウルゾーンへ高山が打ち上げたフライが、強風に流されて安部が捕球ミス。直後、痛恨のサヨナラ負けを喫した。この日は風が後押ししてくれた。

 トドメを刺したのも松山だ。2点リードの八回2死一塁。左腕・高橋の直球を完璧に捉えた。今度は浜風は関係ない。強い逆風を切り裂く弾丸ライナーを、右中間最深部のスタンドへ突き刺した。自身初の1試合2発となる4号2ランに「もうないです」と笑った。

 「本当にうれしいです。左腕から打ったのは1軍では初めてなので。4番は新井さん。ボクは5、6番でいいです」。新井の休養日に代役で出場し4安打5打点の大活躍。「2本はびっくりした。4番の仕事をしてくれた」と緒方監督。15日・中日戦(ナゴヤドーム)以来、今季5度目の大役で最高の結果を残した。

 12球団トップの46本塁打を放つ強力な打線。チームは2カード連続で勝ち越し、5月7日以来、15日ぶりに首位に立った。「首位でチームも乗っていくと思う。交流戦も首位で終えて、ずっと突っ走っていきたいです」と松山。24日からは本拠地に戻って、巨人との首位攻防3連戦。鯉の季節はまだまだ終わらない。

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