安部27歳バースデー犠飛!祝福に感謝
「広島4-2阪神」(24日、マツダスタジアム)
超満員で埋め尽くされたスタンドから、バースデーソングが鳴り響いた。感謝の思いが胸にこみ上げる。この日、誕生日を迎えた広島・安部友裕内野手(27)がバットでファンの祝福に応え、白星に導いた。
1点を追う四回。鈴木の三塁打などで迎えた1死三塁。9年目の苦労人は、2ストライクと追い込まれてからの4球目、内角高め151キロの直球をコンパクトに振り抜いた。「追い込まれていたのですが、最低限の仕事ができたと思います」と意地の中犠飛。三走・鈴木が生還し、試合を振り出しに戻した。
六回にも1死一塁から真ん中高めの144キロ直球を右前に弾き返し、右腕・藤浪対策の起用に応えた。
記念日を勝利で飾った安部は「20歳を超えた辺りから老いていっているのを感じているので…」と笑いを誘い、「もっと成長できるように頑張らないといけない」と力を込めた。
ルナ、小窪らのライバルがひしめく激戦区の三塁。「今年はチャンスだと思っているのでポジションをつかみにいきたい」と、今後も猛アピールで定位置奪取を目指す。
「いい年にしてきたい。この年に優勝できるように」。強い思いを胸に秘め、安部が全力でチームの悲願達成に向けて走り続ける。