野村粘った7連勝でハーラー快走11勝!8時間睡眠キープで体調管理
「広島13-3巨人」(12日、マツダスタジアム)
大粒の汗が頬をつたう。梅雨明け前。広島独特の蒸し暑さの中で、広島・野村祐輔投手が6回7安打3失点で11勝目を手にした。フォームが安定せず制球に苦しんだ。会心の投球ではない。それでも要所を締め、つかみ取った1勝だ。
初回に先制点を献上。5-1の四回は、小林誠に右前2点適時打を許した。「ズルズルいかなかったのが良かった。調子が良くない中で踏ん張れたと思う」。球数が100球を越えた六回は2死からピンチを背負った。ギアを上げてスコアボードに「0」を刻んだ。
昨季は5勝止まり。今季は安定感ある投球で白星を積み重ねる。11勝で前半戦を折り返すのは、広島では10年の前田(現ドジャース)以来。開幕前にささやかれたエース不在を心配する声も、今は皆無。野村が先頭に立ち、先発陣を引っ張っている。
体調管理が難しい梅雨時期。最も気をつけているのが睡眠だ。冷房をつかい、室内の温度を26度に設定。約8時間、体を休めて体調管理してきた。疲労の蓄積を抑えていることは、勝負の夏場以降にも大きく影響してくるに違いない。
自身7連勝で前半戦を締めくくった。チームも首位を快走する。「また1試合1試合、気を引き締めて戦いたい」と前を見据えた右腕。慢心や油断は、一切ない。