黒田援護できず…前夜13得点の鯉打線まさかの零敗
「広島0-6巨人」(13日、マツダスタジアム)
勝利を届けたい-。気持ちは焦りを生み、ミスを呼んだ。広島は5月31日のロッテ戦(QVC)以来、今季4度目の完封負け。黒田博樹投手を援護するべく必死に戦ったが、前夜19安打13得点の打線は沈黙。序盤の拙攻が尾を引いた。
二回だ。ルナの四球、新井の右前打で無死一、三塁。好調鈴木に打順が巡った。フルカウントから6球目、外角の直球に反応できず見逃し三振。「当てなければ。僕のミス」と悔しがると、スタートを切っていた一走・新井も盗塁に失敗し、併殺で好機をつぶした。
緒方監督は振り返る。「結果的には序盤に(田口を)崩せなかったことがね。ミスもあったし、いろいろ考えた中での作戦だったが、自分の反省もある」
6日の中日戦に続き、黒田の登板2戦で計1得点と援護がない。0-1の六回。2死三塁から阿部の打球が一塁線で弾み、右翼に転がった。バウンドが変わる不運もあったが、新井は「止めたかった」と唇をかんだ。
3万2247人が勝利を信じた一戦。指揮官は「ファンの方にも期待して応援してもらった中で、こういう展開にしてしまって申し訳ない」と謝罪した。それでも貯金19、2位・巨人に10ゲーム差。悔しさをバネに、敗戦を糧に、25年ぶりの悲願へ後半戦も走る。