誠也祭じゃ!神ってるマルチで敢闘賞 初球宴大暴れ!犠飛で初打点も
「マツダオールスターゲーム・第2戦、全セ5-5全パ」(16日、横浜スタジアム)
「神ってる」再び-。広島・鈴木誠也外野手(21)が、2安打1打点の活躍で「敢闘選手賞」を獲得した。五回、三塁前のボテボテの打球に激走&ヘッドスライディングで内野安打。七回には左翼線二塁打で逆転の口火を切るなど、初出場で2戦合計4打数3安打の大活躍だ。18日からはリーグ戦が再開。夢舞台で後半戦に弾みを付けた。
走る、走る。ユニホームは赤土で真っ赤になった。激走、ヘッドスライディングで内野安打を勝ち取ると、一塁ベース上では自然と笑みがこぼれた。初球宴でハツラツの3安打1打点。再び「神ってる」一打に、球場全体から拍手が注がれた。
「8番・右翼」で初スタメン。五回、第2打席で牧田と対戦した。直球に体勢は崩され、三塁前のボテボテのゴロ。それでも必死の激走を見せると、三塁レアードも握り損ねて捕球できなかった。記録は内野安打。前日15日は打ち上げた打球が、「自分でも神がかってると思いました」と、三塁後方にポトリと落ちた。2打席連続のラッキー打だ。
「全力疾走はしなきゃと思っていたので。本来のプレースタイルが出せてよかったです。最初は緊張してたんですけど、2試合目は楽しくできました」
照れ笑いで振り返ったが、これだけでは終わらない。七回だ。1ボールから3球ファウルで粘った4球目、有原の真ん中150キロ直球を振り切った。力強い打球が左翼線を襲うと、俊足を飛ばして一気に二塁へ。続く原口の同点適時二塁打を呼び込んだ。
全セの真中監督は「若いし、元気があっていい選手。ムードメーカー」と称賛。また先輩の“サポート”も抜群だった。「誠也を助けたい」と菊池、新井、丸が21歳にいじりを連発。円陣の声出し役にも指名した。試合前の選手紹介ではベンチ前で転げるパフォーマンス。笑いを誘い、場を和ませた。
二回には中犠飛で初打点。初球宴2試合で4打数3安打、1打点と活躍が光った。筒香、浅村と並び敢闘選手賞を獲得。「(緒方)監督に『神ってる』と言ってもらって。あまり活躍はしてないんですけど、話題性で取れた賞。感謝しています」と笑った。新井も「自分のことのようにうれしい」と大喜びだった。
18日からはリーグ戦が再開する。貯金19、2位・巨人に10差で首位を独走。ゴールが見え始めているが、慢心はない。「気を抜かずにまずは初戦、いい形で入っていきたい」と鈴木。夢舞台で得た経験を糧に、結果を自信に後半戦へ向かう。さあ頂点へ。走る、走る。