エルド復帰即V17号“悪球”も絶好球だ!「パワーバッターの特徴出たね」と自賛

 「DeNA2-3広島」(14日、横浜スタジアム)

 豪快な復帰弾だ。広島のブラッド・エルドレッド外野手(36)が七回、自慢のパワーで左中間席に17号決勝ソロ。右太もも裏を痛めて6月16日に抹消され、再登録されたこの日、いきなり自らの存在をアピールする一発を放った。チームも2カード連続で勝ち越しに成功。貯金を「20」に戻し、首位をガッチリとキープした。

 この男だからこそ、はじき返せる球がある。高めのつり球は、エルドレッドにとって絶好球だ。横浜の夜空に描いた力強い放物線。“悪球打ち”で、緒方監督の起用に一発回答する決勝の17号ソロを放ってみせた。

 1-1の七回。先頭で出番が来た。捕手の戸柱が中腰で構えた1球。高めの直球を迷わず振り抜いた。「確かにボール球だった。でも自分はああいう場面で何かを起こすのが仕事。パワーバッターの特徴が出たね」。復帰初戦。真っ赤に染まる左中間席に突き刺した。

 前日13日までルナが3試合連続無安打。「チームの状態が落ちてからではなく早めに手を打った」と、指揮官がこの日、急きょ横浜にエルドレッドを呼び寄せた。本塁打以外は3三振。それでも一振りで勝利を呼びこむ力が、助っ人にはある。緒方監督は「カントリー(エルドレッド)が入ればこういう試合ができる。しっかりと仕事をしてくれた」と目尻を下げた。

 6月15日・西武戦の走塁中に痛め、離脱の原因になった右太もも裏は完治。長距離砲は「問題ない」と言いきる。2軍での再調整中は、チームの首位独走を喜びながら、その一翼を担えないことに悔しさが募った。

 長女のエイブリーちゃんら家族と過ごす時間が増えても心はグラウンドにあった。「自分は野球をするために日本に来ている。テレビで試合を見ていてストレスがたまった。やっと帰って来ることができた。早く一緒に戦いたい気持ちがあったんだ」。気持ちもフル充電。心技体、全てを整え、満を持してこの日の打席に立った。

 2カード連続で勝ち越しに成功。貯金は「20」。2位・巨人とのゲーム差も6・5をキープした。アメリカ時代を含め、自身に優勝経験はないエルドレッドだが、来日5年目を迎え、歓喜のときはすぐ手の届くところにある。「好きなチーム、チームメートと野球ができうれしい。優勝を勝ち取りたい」。残りは33試合。大きく力強い風に乗り、カープは勢いを加速させていく。

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