誠也 劇勝呼ん弾 劣勢ムード変える一発!
「巨人4-6広島」(25日、東京ドーム)
劣勢ムードを変えたのは、背番号51の一振りだった。2点を追う八回、2死走者なし。広島・鈴木がマシソンの高めに浮いた147キロ直球を豪快に振り抜いた。快音を残した打球は弧を描き、鯉党の待つ左翼席に到達。19日・ヤクルト戦(マツダ)以来、5試合ぶりのチームトップ19号だ。
「2アウトでしたし、追い込まれるまでにいこうと思った。後ろにつないでいこうという意識でした」。逆転勝利につながる一撃で、広島では前田智徳氏以来となる高卒4年目での20本塁打に王手をかけた。
試合の流れを呼び込んだのも、鈴木のバットからだった。0-4の六回、2死二塁。フルカウントからの6球目、チェンジアップに反応した。二遊間を鋭く破る適時打で、二走・新井の通算1000得点をアシストした。
「追い込まれていたので食らいついていきました。バットに当たればどうにかなると思った」と執念で1点を返した。若鯉の奮闘に打線が勢いづいた。この回以降、4イニング連続得点で試合をひっくり返した。
今季両リーグトップの38度目の逆転勝利。終盤での勝負強さを見せている。「あまり意識はしていません。自分は自分の仕事をするだけなんで」と鈴木。フル回転でチームに貢献する。