菊池V打!新井トドメ満弾で広島M14 延長十回2死走者なしから一挙7点

 「中日4-11広島」(27日、ナゴヤドーム)

 鯉祭りじゃ。広島が延長十回2死走者なしから満塁と攻め、菊池涼介内野手(26)の中前タイムリー、新井貴浩内野手(39)の満塁本塁打などで一挙7点を奪った。今季16度目の延長戦を制し、6カード連続の勝ち越し。2位・巨人が敗れたため優勝マジックを2つ減らして「14」とした。残り23試合。25年ぶりの悲願へ向けて一直線だ。

 この勢いは本物だ。左翼席から三塁側を真っ赤に染めた鯉党から、響いた割れんばかりの大歓声が沸き起こった。終盤に赤ヘル打線が猛威を振るった。同点で迎えた延長十回。勝負強い男が、決勝打を放った。連夜のヒーローとなったのは菊池だ。

 「松山さんの四球だけでなく、みんなでつないで作ってくれたチャンスだったので、何とかしたいと思っていた。打った感触は覚えてないですけど、うれしかったです」

 2死から石原が内野安打で出塁。代打・松山が四球、田中も左前打でつないだ。絶好の満塁機。5番手・祖父江の外角高めスライダーに食らいつき中前に運んだ。執念のタイムリーに、ベンチのボルテージは一気に上がった。

 続く丸が押し出し四球を選び、なおも満塁。頼れる主砲・新井が打席に向かった。初球、内角真ん中スライダーを強振。「みんながつないでそういう場面を作ってくれた。みんなに感謝です」。思いを込めた白球は瞬く間に左翼スタンドへ。8戦ぶりの16号は今季初、通算10本目のグランドスラムとなった。

 最後は鈴木がこの日2本目となる21号ソロを左翼席へ突き刺した。この回5安打で一挙7得点。打撃練習でも逆方向を狙って打つなど、徹底してチーム打撃に取り組んでいる。石井打撃コーチらが指導するつなぎの野球が体現された。

 全員でつかみ取った勝利。前夜はリードを2度追いついてシーズン39度目の逆転勝ち。この日は2度追いつかれたが勝ち越しを許さなかった。緒方監督は「2死走者なしからいい攻撃をしてくれた。連日の菊池の決勝打に丸もつないでくれた。選手の頑張り。すごい集中力を見せてくれた。野手にしても投手にしてもその頑張りはたいしたもの」とナインを称えた。

 24日に「20」を点灯させた優勝へのマジックは、もう「14」にまで減らした。残り23試合。「今までと変わらず勝ち続けたいと思います」と菊池。25年ぶりの歓喜へ突き進むだけだ。

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