「セＣＳファイナル・第３戦、広島０－３ＤｅＮＡ」（１４日、マツダスタジアム）

　敗戦の中で、広島中継ぎ陣の存在が光った。

　先発・黒田の後を受けた大瀬良、一岡、九里、福井がＤｅＮＡ打線に追加点を許さず、最後まで試合に緊張感を保たせた。４人とも今ＣＳ初登板ながら結果を残し、緒方監督は「しっかり投げ切ってくれた」とねぎらいの言葉を送った。

　久々の“真剣勝負”のマウンド。大瀬良、一岡は先頭打者に安打を浴びたが、落ち着いて後続を断つ。九里は１回をピシャリ。福井も四球を出したが無安打で終えた。大瀬良は「声援が力になりました」と充実感を漂わせ、九里は「いつも通りに入っていけた」と振り返った。

　４人の好投は、今後の戦いへの大きな収穫だ。前夜は“勝利の方程式”を形成する今村、ジャクソン、中崎の３人がそれぞれ無失点投球。この日を含め、今ＣＳで登板したブルペン陣は７人全員が無失点スタート。層の厚さを、結果で証明してみせた。

　しびれる試合は今後も続く。大瀬良が「これからも、いい準備をしていきたい」と言えば、一岡も「紅白戦とは全然違う雰囲気だったが抑えられて良かった。この結果を次につなげたい」とうなずいた。試合にこそ敗れたが、カープを支える地力は十分に示した。