鈴木誠也“170キロ”打撃マシンで目慣らし!大谷165キロをフルスイングだ
広島・鈴木誠也外野手(22)が17日、22日に開幕する日本シリーズでの日本ハム・大谷攻略を誓った。「ああいう選手に負けたくないという気持ちでやってきた」と同級生との初対戦を心待ちにした。チームはマツダスタジアムで全体練習を行い、高速マシンでバント練習。165キロ右腕の攻略に乗り出した。
胸が躍る。高校時代から背中を追ってきた同級生の怪物と、ついに最高峰の舞台で相まみえる。鈴木が165キロ右腕・大谷との初対戦に闘志をみなぎらせた。
「ああいう選手が目標というか、負けたくないという気持ちでやってきた。最高の舞台で対戦できるのは楽しみ。意識すると思うけど、思い切ってやりたい」
大谷が165キロを記録したパ・リーグのCSファイナルS第5戦は見ていなかったという。フォークが151キロを記録したことを知ると「目隠しをして打席に入りましょうか」と苦笑い。それでも気後れはない。「打てる、打てないはあると思うけど、思い切ってスイングしていきたい」と口元を引き締めた。
日本シリーズでは個人的な悔しさも晴らしたい。CSファイナルSは11打席連続無安打を記録するなど、打率・083と苦しんだ。休日だった16日は、故郷の東京に帰省。リフレッシュして、この日の全体練習に臨んだ。
「野球から完全に離れたかった。球場もボールもバットもユニホームも見たくなかった。CSの4試合は全て忘れた。反省としては残っているけど、気持ちは切り替えられた」
この日、11月に行われる侍ジャパンの強化試合で、日本代表に初選出されることが分かった。菊池、野村とともに日の丸を背負うが、まずは日本シリーズに目を向ける。
チームも大谷攻略に乗り出した。リーグ優勝を決めた9月10日以降、練習中はマツダスタジアム一塁ベンチ前に設置される打撃マシンの設定速度を上げている。この日は石井打撃コーチの発案で、さらに打撃マシンを1メートル前進させてバント練習。球団関係者が「170キロぐらい出ているんじゃないか」と話す球速で目慣らしを始めた。
鈴木もしっかりとボールを見極めた。「調子はよくなかったので、いい状態に持っていけるようにしたい」。大谷との初対決まであとわずか。32年ぶりの日本一へに向けて、一日も無駄にはしない。