黒田の背番号15“半永久欠番”に 松田オーナー「お金では計れない」
広島の松田元オーナー(65)が18日、広島市内の球団事務所で応対し、黒田博樹投手(41)に感謝の言葉を並べた。以前から今季限りで引退する意向を伝え聞いていたが、この日、初めて本人から直接「引退」を告げられた。「ご苦労さまと言った。最後(九回)まで投げる姿を見せたいと言っていたが、体力が追いつかない。それが悔しいと言っていた」と話した。
年俸20億円とされるメジャーの巨額オファーを断って昨季、古巣の広島に復帰。その言動はチームやカープファン以外にも大きな反響を呼んだ。「お金では計れない価値観を見せてくれた。それがファンの人の心も動かしてくれたと思う」。昨季から球場はいつも超満員。ファンの心に火を付け、その火で自らの心を燃やした選手がつかみ取った25年ぶりの栄冠だと振り返った。
メジャー移籍した後、15番は黒田復帰を願って空けていた。今後については「すぐにつけられる人は出てこないのではないか。世代が一つか二つ空いて、つけられる選手が出てくるのでは」と“半永久欠番”になる見通しを明かした。
球団は右腕の功績を称え、特別なプレゼントを用意。10勝目を挙げた10月1日のヤクルト戦(マツダ)で使用したマウンドのプレートを贈る予定にしている。