岡田 黒田不在の来季目標は「17勝です!」新フォーム手応えあり

 広島の秋季キャンプが16日、宮崎県日南市の天福球場などで行われた。18日からの湯布院リハビリキャンプ参加などのため、11人がこの日で打ち上げ。岡田明丈投手(23)は、初めての秋季キャンプを終え「充実していた」と振り返った。投球フォームの修正に取り組んだ8日間。手応えをつかんで、来春キャンプに臨む。

 「アキ、食らいつけ!」。緒方監督のゲキに、岡田は気力を振り絞った。最後の練習は、約1時間の特守だ。指揮官が打ち続ける白球を、歯を食いしばって追いかけた。「全部を出し切りました」。充実感とともに、8日間の秋季キャンプを打ち上げた。

 投球フォームの修正をテーマに掲げ、日南入りした。右足により体重を残すことに加え、左手を捕手方向に真っすぐ出すフォームにすることが課題だった。最大の武器は150キロを超える剛球。力強い球を投げようとするあまりに左手が肩より上がり、バランスが崩れて制球に苦しんだ反省があった。「決めに行ったところで、球が高めに抜けることがあった。左手が的になるというか、上下にぶれないようにしたい」

 シーズン中から首脳陣に指摘を受けていた。8日の合流初日から毎日ブルペン入り。すべての投球を映像に残し、食事後にイメージと実際の動きを確認する日々が続いた。剛球を維持しながら制球力を高めるのが狙い。「手応えはあります。低めに強い球が行っていますから。球威が落ちているとか物足りなさは今はないですし、いい感じ。これをオフも続けたい」と前を向いた。

 今季は4勝3敗、防御率3・02ながら、先発した15試合で10度、先発投手の評価基準となるクオリティースタート(6回を投げ自責点3以下)をクリアした。日本シリーズでも先発の椅子を勝ち取り、第4戦のマウンドに上がった。白星こそ逃したものの、最高の舞台に登板した経験は、何物にも代え難い大きな財産になった。

 リーグ連覇、そして33年ぶりの日本一奪還を目指す来季は、黒田がいない。ジョンソン、野村の2本柱に続く座を勝ち取る戦いが来春、始まる。競争を勝ち抜き、開幕ローテ入りすることは最低限の目標だ。

 球場を出る前、丸に「来季は何勝するんだ?」と声を掛けられると、岡田は迷わず「17勝です!」と自身の背番号と同じ数字を掲げた。「充実していた」と振り返った今秋。自らに課した高い目標を成し遂げるために、オフもトレーニングに励む。

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