新井の誓い…カープ連覇!日本一! 黒田の穴は「一人で背負えるものじゃない」

 広島の湯布院リハビリキャンプが17日、大分県由布市で18選手が参加して始まった。25年ぶりリーグ優勝の起点となった場所から、新井貴浩内野手(39)はリーグ連覇、悲願の日本一を誓った。テーマは「一丸」。現役引退した黒田博樹投手(41)の穴を全員で埋めるべく、膝を突き合わせて団結する。

 湯面からのぞく筋肉が、来季にかける思いを代弁していた。今季終了から、わずか5日後の超速始動。1月に40歳を迎える新井は「体をパンパンにしてきた」と笑った。精神的支柱だった黒田が抜け、リーグ連覇へ各球団の包囲網が敷かれる。「簡単ではない」。並々ならぬ覚悟でオフを迎えた。

 「来季は開幕からチャンピオンチームとして見られる戦い。すごく厳しくなる。各選手一人一人が優勝するんだ、と。責任感を持って、強い気持ちを持てるかどうか。簡単なことじゃないから」

 口を開くたびにオフモードが薄れた。日本シリーズまで戦ったことで、オフは例年より1カ月短い。開幕までの調整は難しさを増す。だが、25年ぶりのリーグ優勝は昨年の湯布院から始まった。小窪選手会長を中心に意見交換。新井は選手会長をサポートする形で、一丸の雰囲気を作った。

 昨年の8人から今回は、大量18人が集結した。「自然とそういう(野球の)話になっていく。人数も多いし、楽しみだね」。チーム最年長。黒田が抜ける穴は「誰か一人で背負えるものじゃない」と言う。だからこそ、投手と野手の垣根を越えて「一丸」をテーマに前へ進む。5日間をかけて絆を深める。

 来季でプロ19年目。既に逆算して来シーズンに向けて再始動している。筋トレを中心に、6年ぶりの打率3割、101打点を記録した今季同様の数値を目標にする。「もう一つ年を取るけどね。追い込んでキャンプに入っていきたいね」。鍛え上げた裸体が何よりの証明。無言で後輩に伝えた。

 「また初心に返ってやる。常にその繰り返しだと思う。リーグ優勝したし、個人成績も盛り返すことができたが、また再スタート」

 リーグ連覇、そしてわずかに手の届かなかった日本一は、チーム力で勝ち取る。「そこが目標になるね。黒田さんの野球勘、考えはチームに染み込んでいる。助け合ってやっていく」。25年ぶりのリーグ優勝が初体験なら連覇、日本一の経験も当然ない。まだ見ぬ頂への挑戦は、もう始まっている。

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