菊池、黒田さんを継ぐ 財産つぶさないようにオレが引っ張る!

 広島の菊池涼介内野手(26)が19日、来季に懸ける意気込みを語った。現在は大分県由布市湯布院町でリハビリキャンプに帯同中。2015年の緒方孝市監督(47)就任時、野手のチームリーダーに指名された。来季はプロ6年目。引退した黒田博樹投手(41)の背中を追い、技術、成績だけでなく、精神的にもチームの支柱となるような真のリーダーを目指す。

 悲願のリーグ優勝、そして日本シリーズ進出。さらに野球日本代表「侍ジャパン」の強化試合にも出場した。全力でシーズンを駆け抜けた菊池は「やっと終わりましたね。正直、体はしんどかった」と静かに笑った。胸にあるのは満足感ではなく、「2番・二塁」としての達成感だった。

 「満足感というよりも、進塁打などチームとして求められたことができた達成感はある。でも全部、完璧にできたわけじゃない。来年、頑張ってそれを突き詰められるように」

 文句のない1年だった。今季は141試合に出場して、リーグ最多の181安打&23犠打。打率・315に、自己最高の13本塁打を記録した。鉄壁の守備では4年連続4度目のゴールデングラブ賞を獲得。時にチームを鼓舞する一塁へのヘッドスライディングや、進塁打に俊足を生かした好走塁と、走攻守でリーグ優勝に貢献した。

 リーグ連覇、そして日本一を目指す来季。菊池はチームを思う。緒方監督の就任時に丸と2人、チームリーダーに指名された。両膝のケガで苦しんだ15年。黒田、新井にも支えられながら突っ走ってきた16年。「責任が重かった年もあったし、今年はいろんな人に助けられながら、引っ張っていけたのでね」と述懐する。来季は6年目の27歳。リーダーとしての自覚は高まる。

 「求められた仕事がしっかりできるように。新井さんにも『お前らが引っ張っていくんだ』と、言われている。今年より来年、引っ張っていけるように」

 昨年は湯布院から快進撃がスタート。温泉につかりながら投手、野手が意見を交わし、一丸の雰囲気を作った。「みんなで楽しい話をして。変な意味じゃなく仲良く」。今回は例年を上回る18人が集結。17日の初日には食事会を開いた。「距離に不安はないので。黒田さんの財産をつぶさないようにしたい。みんなで補っていければ」とチーム力で戦う。

 黒田は菊池について「20年で出会ったことのない、メジャーも含めてトップクラスのプレーヤー」と評す。真価の問われる2017年。心技体を充実させ、さらなる進化を目指す。「黒田さんの抜けた穴は大きい。でも、残してくれた財産はたくさんある。一丸でカバーできれば」と菊池。黒田の穴は黒田が認める男が埋める。リーダーとして先頭に立つ。

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