大瀬良が先発再転向へ マエケンからエース道!年明け沖縄で合同自主トレ
広島・大瀬良大地投手(25)が20日、来季先発再転向に挑む覚悟を明かした。黒田博樹投手(41)が現役引退し、リーグ連覇、悲願の日本一に不可欠な存在。「花を咲かせる」と不退転の決意を語った。年明けからはドジャース・前田健太投手(28)と、沖縄で2年連続の合同自主トレを行う予定。黒田、前田の金言を胸に4年目に挑む。
来季に挑む自覚は言葉になって表れた。温厚で優しさが魅力。だが、4年目を迎える覚悟は半端じゃない。「またやってやろう、と。先発で花を咲かせてやるんだ、という気持ちが一番です」。大瀬良は強い口調で言葉を紡いだ。エースはオレだ-と胸中を語った。
「不本意なシーズンだった。来年はいいスタートが切れるように」。振り返れば悔しさが残る。2月の春季キャンプ中に右肘を痛めて離脱。右肘内側側副靱帯(じんたい)の部分損傷と診断され、復帰に長い時間を要した。17試合の登板で3勝1敗、防御率3・32。先発は1試合だった。
シーズン終了後、緒方監督から声を掛けられた。「来年は先発で頼むぞ」。首脳陣の期待も高いが、他選手も気持ちは同じだ。「大地が復活して来年やってくれる」。菊池が言えば、黒田からも「来年はお前がしっかり頑張らないといけない」と託された。エースを担う潜在能力、そして素養は十二分。あとは結果を出すだけだ。
調整法には変化を加える。昨オフは、51試合に登板したことを考慮しノースローで体の強化に重点を置いた。だが、今オフは現在もキャッチボールや遠投を継続。「昨年のオフは投げなかった分、キャンプで変な感じがした。僕はボールを触っていた方がいいので。強い遠投も入れます」と完全に肩を休めるつもりはない。苦しんだ経験は来季飛躍の糧になる。
21日までは湯布院リハビリキャンプに参加し、年内は広島を拠点にトレーニングを続ける。年明けにはドジャース・前田と、沖縄で合同自主トレを行う予定。2年連続でエース道を授かる。「アメリカの新しいトレーニング方法、調整法を聞きたい。ローテを守っていく大変さや心構えも聞けたら」。貪欲に吸収していくつもりだ。
真価の問われる2017年。リーグ連覇、そして悲願の日本一には、先発投手の台頭が不可欠になる。「今年は昨年と違って、なかなかチームの力になれなかった。もう一度挑戦させてもらえるので。先発は1年目に経験させてもらっているし、その経験を生かしたい」と大瀬良。大地に花を咲かせ-と、エースへの階段を駆け上がる。