塹江 今季ラスト実戦で1回0封K締め「開幕1軍&先発ローテ目指す」
広島・塹江敦哉投手(19)が20日、宮崎県日南市の天福球場で行われた秋季キャンプの紅白戦に登板した。1回1安打無失点と好投。下水流をこの日最速となる145キロの直球で空振り三振に仕留め、今季の実戦最終登板を終えた。来季3年目を迎える左腕は開幕1軍、先発ローテ入りを目指す。
乾いた捕球音がグラウンド内に響き渡った。初回2死走者なし。塹江の剛球に下水流のバットが空を切った。この日最速の145キロ直球で空振り三振。最高の形で今シーズン最後の実戦マウンドを締めた。
立ち上がりからエンジンは全開だった。先頭の野間をスライダーで空振り三振。続く堂林に左前打を浴びたが、けん制球で誘いだし、盗塁死で2死とした。「やってきたことは出せた。1イニングでしたけど、いまやっていることを出すのが一番大事なので」と納得の表情を浮かべた。
畝投手コーチは「暴れる球がなくなり、安定感が出てきた。スピードボールを投げられるのは魅力的。2年間の成長が見られる。1軍の投手陣に食い込んできて欲しい選手の1人」と高評価。来春1軍キャンプがかかった登板で力強い投球を見せた左腕に期待を寄せた。
1年目は3軍強化指定選手として体作りに専念。「今年は来年に向けての1年を過ごそうと思っていた。来年結果が出てこそよかったと思える」。3年目の活躍を見据え、取り組んできた。
「開幕1軍、先発ローテを目指してやっていきたい。届かないと思っていない。春のキャンプで結果を出してつかみ取る」。まだ19歳。可能性は十分だ。向上心を胸に、必ず飛躍の年とする。