小窪は“会長査定”神ったリーダーシップで現状維持
広島・小窪哲也内野手(31)が11月30日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の4000万円でサインした。個人成績は打率・217、2本塁打、10打点だったが、選手会長として選手をまとめてリーグ優勝に貢献したことが評価された。来季は“黒田ロス”をはねのけて、チームを支えていく。
同じ方向に向いたからこそ、成し遂げられた25年ぶりのリーグ制覇だ。小窪は「成績だけを見ると、ダウンだと思う」と言った。球団が評価したのは、リーダーシップ。選手会長としての重責を果たしたことが、現状維持での契約更改につながった。
春季キャンプ前には、各ポジションの中心選手を集めて食事会を開いた。シーズン中も黒田、新井らに意見を求めながらチームをまとめていった。「球団とのパイプ役になってくれた」と鈴木球団本部長。現場とフロントが円滑に回るよう、グラウンド外での橋渡し役にも徹した。
「大きなリーダーが抜ける。来年は、今年みたいにスイスイとはいかない」。今季限りで黒田が現役を引退。来季は“黒田ロス”が心配される。それでもレジェンドからチームのまとめ方や立ち振る舞いを学んできた。「(いなくなるとか)そういうことは言っていられない」。今季の経験を生かして再び強い集団へと導いていく。
「(11月)25日にあった選手会納会で、すごく盛り上がった。裏方さんに、本当に良かったと言ってもらえた。忘れられない1日」。すべての人が一つになる強さを知ったシーズン。来季も結束力を生んで、リーグ連覇へと導いてみせる。