広島の今村猛投手（２５）が１６日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、２７００万増の６１００万円でサインした。今季はジャクソンと並び、チームトップの６７試合に登板。２５年ぶりリーグ優勝の屋台骨を支えた右腕は、球団最多登板更新に意欲を見せた。

　激闘の１年は年俸で還元された。４年ぶりとなるアップ更改。「１年活躍できたのはプラスなります」。シーズン中盤から勝利の方程式の一角を担い、主にジャクソン、中崎の前を投げる“七回の男”として活躍した。

　「欲を言えば抑えで。チームが勝つ場所で投げたい」。来季へ新たな願望も生まれる。今季は中崎が故障離脱した終盤に抑えを任され、３年ぶりのセーブを記録。「投げないより投げた方がいい。やってみたい」と、２００１年に菊地原が記録した７８試合登板の球団記録更新を胸に秘める。

　レベルアップを狙い、カーブやチェンジアップなど、幅広く新球習得も視野に入れる。中継ぎキャプテンに就任する来季は、成績、姿勢でチームを支える。「また優勝したい。今年以上に責任を持って１軍だけじゃなく、２軍選手にも声が掛けられるように、全体のことを考えていきたい」。鉄腕全開でリーグ連覇、日本一を狙う。