菊池チーム日本選手最高1億4500万更改 日本一へ「リーダー」の自覚

 25年ぶりのリーグ優勝に攻守で貢献した広島・菊池涼介内野手(26)が19日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、6000万増の1億4500万円で一発サイン。来季プロ6年目で初めて大台を突破し、球団の日本選手最高年俸を手にした。これで全選手の来季契約が完了。リーグ連覇、33年ぶりの日本一へ、チームリーダーとして全力で導く。

 チェック柄のスーツに身を包み、青色のネクタイを締めて会見場に現れた。契約更改の大トリを務めた菊池は、約15分間の交渉を終え一発サイン。6000万アップも年俸1億4500万円も、球団の日本選手では最高額となった。

 「1番の評価と言われました」。6年目野手の1億円突破は、球団では95年・前田智徳以来だ。

 今季は主に「2番・二塁」で141試合に出場。リーグ最多の181安打&23犠打で優勝に貢献した。同4位の打率・315に、自己最多の13本塁打もマーク。守備でも、わずか4失策で守備率・995。規格外の守備範囲に堅実さも併せ持ち、4年連続ゴールデングラブ賞を獲得した。

 こだわりを持つ補殺数は、二塁手歴代3位の525をマーク。歴代上位3傑を独占した。「4までいけるように、最後の最後までけがなくグラウンドを駆け回り、白球を追っていきたい」。体調不良で全試合出場はならなかったが、来季こそフル回転で快挙達成を目指す。

 そのスタートが来年3月のWBCだ。20日に一部を発表予定の日本代表入りは確実。「本当に僕でいいのかなと思う。日本の国旗を背負って、いい重圧の中でできていると思うので、僕らしく貢献できればいい」。そう謙遜しながらも意欲は十分だ。

 日の丸を背負った戦いまで約3カ月。準備期間は残り少ないが「急ピッチにやらないといけないこともありますけど、慌てずにしっかり自分のペースでやっていきたい」。動ける体作りを中心に状態を上げていく。

 これでチーム全選手の来季契約が完了。新井ら5人の日本選手が1億円プレーヤーになった。5人の年俸1億円到達は球団では05年以来。リーグ優勝に貢献した多くの選手に還元されたが、そのトップに立つのが菊池だ。

 「来年、しっかりチームに貢献できるように、チームリーダーとしてやっていかないといけない」。連覇、日本一へ。背番号33が鯉の柱となる。

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