広輔「光栄」侍世界一奪還へ“短期決戦男”再び!
広島の田中広輔内野手(27)が26日、広島県廿日市市の大野練習場で、3月のWBCに出場する野球日本代表「侍ジャパン」への選出が決定的になったことについて「光栄です」と喜びを口にした。今後は代表入りに向けて調整を進めることを明言。昨季のCSファイナルSでは12打数10安打、打率・833と圧倒的な存在感を見せた“短期決戦男”が、世界一奪還への一翼を担う。
突如舞い込んだ朗報に臆することはなかった。侍ジャパンの“最後の一人”に選ばれることが決定的となった田中。「そうやって言われるのはありがたい。名前が挙がることは光栄ですし、チャンスだと思う。正式に決まってから喜びたいなと思います」と高ぶる気持ちを抑えた。
WBCの初戦は、3月7日のキューバ戦(東京ドーム)。これまでは3月31日の阪神との開幕戦(マツダ)に向けてオフの期間を過ごしていた。WBCに向けて調整不足が心配されるが、田中は焦ることなく最善を尽くす考えだ。
「キャンプ、シーズンに合わせてやってきていたので、少し足りないなというのもありますけど。そこで無理やりペースを上げてけがしても意味がない。そこは自分の体と相談しながらやっていきたいと思いますけど、準備なりはしっかりできています」
大会で使用される、WBC公認球にもまだ触れていない。多くの選手が滑りやすいと話しており、慣れるのに時間がかかる可能性がある。それでも「選出される可能性があるので少しでも握って練習したいと思います」と不安はない。
短期決戦となるWBCは、まさに田中にうってつけの舞台だ。昨年のCSファイナルSでは4試合で17打席に立ち、12打数10安打5四球。打率・833、出塁率・882。驚異的な勝負強さを発揮し、不動の1番としての存在感を見せつけた。
内野のバックアップ要員として本職の遊撃だけでなく複数ポジションを担う可能性もあるが、これも問題はない。「今までの野球経験の中で、ショートだけでなくセカンドもサードもファーストもやったことがある。そういう部分に関してはあまり心配はしていません」と力を込めた。
この日は、大野練習場でキャッチボールやノック、打撃練習、ウエートトレーニングなどみっちり練習し、汗を流した。最終メンバーの登録期限は米国時間の2月6日(日本時間7日)。“28人目の侍”として田中が準備を進めていく。