薮田 新球「縦スラ」で圧倒だ“ポスト黒田”ローテ入り狙う
広島・薮田和樹投手(24)が28日、キャンプ地・日南での先乗り自主トレに参加。今季のテーマに「圧倒」を掲げ、縦に変化するスライダーの習得に励んでいることを明かした。ブルペンでは同球種を交えて、123球の熱投。プロ初の1軍キャンプ、開幕ローテ入りへ向けて、仕上がりは上々だ。
ズドン!という衝撃音がブルペンに響く。仕上がりの早さは決意の表れ。プロ入り3年目で初となる1軍キャンプへ向け、薮田が早くも本番モードだ。
「(キャンプ)初日からゲームで投げられるように仕上げていきたい。勝負の年なのでここからだと思う」
物静かな男の覚悟が見て取れた。27日のスタッフ会議で、プロ初の1軍キャンプ参加が決定。1、2年目はコンディションが万全ではなく、2軍スタートを余儀なくされたが、今春は状態の良さをアピール。オフの間もネットスローやキャッチボール、遠投などで可動域を保った成果だ。
直球とカットボール主体の投球にアクセントをつける。ブルペンでは123球を投じ、縦に落ちる新球のスライダーを試投。「まだコントロールできていない」と課題を口にしつつも、「軌道は問題なかったです」と一定の手応えをつかんだ。
昨季は16試合に登板して3勝1敗、防御率2・61だった。能力の高さは折り紙付き。ケガさえなければ“ポスト黒田”として、ローテ入りを狙える素材だ。
薮田も「先発ローテに入っていかないといけない。仕上がりの早さで圧倒していきたい」と自覚十分。3年目に訪れた大チャンス。新球を武器にロケットスタートを決め、先発争いから頭一つ抜け出す。