緒方監督「4番」育てる 横一線でスタート!誠也らサバイバル

 広島の緒方孝市監督(48)が31日、キャンプ地・宮崎県日南市のチーム宿舎で取材に応じ、今キャンプのテーマに「4番の育成」を挙げた。昨季の日本シリーズで日本ハムと対戦し、その重要性を再認識した。長期的なビジョンも持ちながら打線の中心として、チームを引っ張ることができる選手を育て上げたい考えだ。

 その言葉は自然と熱を帯びていった。監督就任3度目の春季キャンプがついに始まる。リーグ連覇、そして日本一を目指して始まる戦いを前に、テーマに挙げたのは「4番の育成」。宿舎での全体ミーティングを終えた緒方監督は、胸に秘めている熱い思いを口にした。

 「日本シリーズを戦い、エース、4番、抑えの重要性を感じた。クリーンアップは、みんなが入れるものではない。野球自体は変わらないが、去年の形にはこだわらない。4番打者になりうる選手を育てたい」

 昨季は新井の67試合が最多。頂上決戦では、日本ハム・中田が全6試合で4番を担ったのに対し、広島の4番は新井、松山、エルドレッドの日替わりとなった。勝利を最優先したもので「大きな枠の中で考え、走者をかえすバッティングをする選手を並べた。4番に責任を負わせるようなことはしていない」と振り返る。チームには若い選手が多い。長期的な視点にも立ち、黄金期の形成を見据えれば4番は固定される方が望ましい。今年をその1年目とするつもりだ。

 その候補の1人が鈴木だ。昨季は中盤以降、5番に定着。打率・335、29本塁打、95打点と勝負強さが光った。優勝旅行先のハワイでは「4番・鈴木」のプランも打ち明けていた。もちろん、それは厳しい競争を勝ち抜いた上でのこと。松山がその座を虎視眈々(たんたん)と狙い、背水の覚悟で今季に臨む堂林にもチャンスはある。指揮官は「われわれはプロ。去年の結果でメシが食えるわけではない」と、あくまで前を見据える。

 野手は大きな補強がなく、現有戦力の底上げを目指す今春。昨季レギュラーを担った選手でも、そのポジションは保証されていない。「横一線で始まる。日々の練習からどういう課題を持って取り組むかが大事になる。結果を出し続けた選手を使う」。チーム内で巻き起こる4番争いを含めたサバイバルレースこそが、常勝軍団への礎となる。

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