塹江ねじ伏せた!緒方監督も期待 キレ味十分の直球にメヒア&堂林お手上げ
「広島春季キャンプ」(4日、日南)
広島・塹江敦哉投手(19)が4日、フリー打撃に初登板。育成・メヒア、堂林に対して41球を投げ、安打性の当たりを5本に抑えた。「真っすぐの力を見たかった」と変化球はわずか3球。キレ味十分の直球で、首脳陣へのアピールに成功だ。
打球の多くがファウルゾーンに飛んだ。はじき返された球でも、詰まった当たりが大半を締める。「勢いがあった。球種がわかっていてもファウルになった」。力でねじ伏せ、表情は自然と崩れた。
スムーズな体重移動を意識してきた。「昨日よりは良かった」と言ったが、「(踏み出す右足)全体でマウンドを踏みたい。きょうはかかとから入っていた」。練習後はブルペンをおかわり。課題克服に汗を流す姿に、今季にかける思いがにじむ。
昨季、プロ初登板を果たした。勝ち星こそ手にできなかったが、大きな可能性を示してみせた。左腕不足解消がチームのテーマ。躍動した姿に、緒方監督は「次のステップに進んで良いものを見せてほしい」と目尻を下げた。
昨春キャンプは、ろっ骨の疲労骨折でリタイア1号になった。「最後まで乗り切れるように、反省を繰り返してやっていきたい」と左腕。静かな口調の中に、秘めた闘志を感じさせた。