緒方監督 今季初カミナリ!戸田に2軍通告「新人じゃないんだ!」

 「広島春季キャンプ」(5日、日南)

 広島の緒方孝市監督(48)が、今キャンプ初めてカミナリを落とした。一喝したのは、ローテの一角として期待する6年目左腕・戸田隆矢投手(23)。調整不足と左肘の状態が上がらないことに業を煮やし、7日に始まる第2クールから2軍に降格させると明言した。チーム内で始まっているし烈なサバイバルレース。厳しい姿勢を明確にして、チームを強くしていく。

 第1クール最終日。多くの報道陣に囲まれ、総括した時だった。緒方監督は開口一番、戸田の名前を挙げた。「次のクールから2軍に行ってもらう」。期待していただけに落胆も大きい。その口調は、次第に厳しさを増していった。

 「(キャンプ初日からの)5日間を見て、コーチ、トレーナーと話をして判断した。(左)肘の不安はあるけれど、メニューについていけそうにない。体も2月の体じゃない。(昨年の)12月、1月は何をしてきたんだ。1年目の新人じゃないんだし、やるべきことをやっていない!」

 前日4日のフリー打撃初登板では下水流、安部と対峙(たいじ)。下水流に左越えに運ばれるなど45球を投げ、安打性の当たりは8本を数えた。ボールも13球あった。初日から左肘にサポーターを着用し、この日はキャッチボールすら行っていない。詳細は不明だが、左肘に不安があるのは明らかだ。

 同じ轍(てつ)を踏んだことに対しての厳しい言葉でもある。昨季は7月10日の阪神戦(甲子園)でプロ初完封。だが、その10日後に寮で転倒し「左手関節靱帯(じんたい)部分損傷」で離脱した。つかみかけていたローテの座を自らの不注意で手放してしまった。

 開幕ローテはジョンソン、野村の2本柱以外白紙で、先発投手争いが今春のテーマだ。昨秋から「このオフが本当に大事」と言い続けてきただけに、指揮官は「こちらも期待していて、戦力と考えていた。がっかりした」と厳しい表情だった。荷物をまとめた戸田は「しっかりと治して、頑張るだけ」と言葉を絞り出し、球場を後にした。

 リーグ連覇、そして33年ぶりの日本一を狙う。緒方監督が見据えるのは、激しいチーム内競争からの戦力アップ。7日からは2軍が広島から日南に合流する。「(2軍で)名前が挙がる選手は、こちらに参加させていきたい」。1軍で内容や結果が伴わない選手がいれば、2軍選手との入れ替えを積極的に行う構え。チームを強くするために、厳しい姿勢でナインの奮起を促していく。

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