田中広輔 初シート打撃でマルチ WBCへ視界良し…侍仕様で三塁守備も

 「広島春季キャンプ」(8日、日南)

 広島の田中広輔内野手(27)が8日、今キャンプ初のシート打撃で2安打をマークし、3月に開催されるWBCに向けて順調な仕上がりを示した。昨季、全試合フルイニング出場を果たした鯉のリードオフマンが、今季も先頭に立ってリーグ連覇を導く。

 鋭いスイングと響く快音に球場が盛り上がった。キャンプ初のシート打撃。先頭で打席に入った田中が、大瀬良が投じた初球の外角直球を逃さず振り抜き、中前にはじき返した。

 「思っていたよりも順調に入っていけている。しっかり意識してやっていることが、シート打撃で発揮できた。今季初めての実戦形式の打席で、打ちたい気持ちをセンターから左方向にという意識で打席に向かいました」

 九里と対戦した2打席目は追い込まれながらも低めのフォークをファウルにし、真ん中に甘く入ったスライダーを確実に捉えた。投手強襲安打。仕上がりの良さと早さを結果で示した。

 「昨年のシーズン中から石井コーチや東出コーチからセンターから逆方向にというテーマを言われていた。シーズンの途中くらいからでき始め、ベストはクライマックスの期間」。12打数10安打の打率・833と圧倒的な数字を残した昨年のCSファイナルSを理想に挙げた。

 逆方向を意識することでの利点は大きい。「強く引っ張りにいかないことで直球だけでなく、変化球にも対応できるようになった」と手応えは十分だ。

 守備ではWBCに備え、本来の遊撃だけでなく、入団時以来となる三塁のポジションにも就いた。堂林の三ゴロをはじく場面もあったが、その後はそつなくこなして修正能力の高さもうかがわせた。

 「緊張した。ルーキー時代を思い出しました。ショートに比べて距離も短くなってくるので、ボールが少し跳ねたり、変わってくる。やれることはやっておきたい」。侍ジャパンのニーズに応えるため、最大限の準備を整える。

 昨季は全試合でフルイニング出場し、不動のリードオフマンとしてチームを支えた切り込み隊長。「ずっと打ちたいという思いがある」と、トップバッターには強いこだわりを持つ。4年目のシーズン。「体の反応もいい。実戦に向かって、やることをやっていくだけ」。1番・遊撃は誰にも譲らない。

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