エルド独白カープ愛!他球団の魅力ある条件より広島で日本一

 広島のブラッド・エルドレッド内野手(36)が10日、デイリースポーツのインタビューに応じ、残留を決めた理由、第2クールまで終わった春季キャンプを振り返った。来日6年目を迎えた助っ人は今季の目標に100打点を挙げ、リーグ連覇、日本一に導く強い決意を示した。

  ◇  ◇

 -カープと2年契約を結び、今キャンプを迎えた。

 「昨季の契約が終わり、他球団と交渉することができるようになった。年俸が上がったり、プレー環境が良くなったりするとか、選手としてはたくさんの魅力があった」

 -再びカープでのプレーを選択した理由は。

 「慣れ親しんだ環境や知っている人がいるし、家族のことも考えてカープでプレーするのが一番だと思ったんだ。日本に来るきっかけをくれたのがカープだ。戻ってきたいと思っていたし、最初にチャンスをくれたチームで結果を残したかったんだ」

 -来日して5年間、毎年、安定した成績を残している。その要因は何か。

 「まずは機会を大切にすることだね。日々、いろいろな機会を与えられる。それをどういうふうに捉えていくかが、成功する秘けつではないかと思っている。次に大切にしているのが自分の気持ち。与えられた環境で、どういうふうにプレーしたいか、どんな数字を残したいか。目標を立てることで自分の気持ちを克服して、成功すると考えている。たくさんのことを受け入れることが、成功につながるのではないかと思っている」

 -野球に対する姿勢で一番、影響を受けた人は誰か。

 「たくさんの人に出会ってきた。最も影響を受け、僕自身の原点になっているのは父の存在だ。野球を始めたころから、結果よりどれだけ一生懸命プレーしたのかを常に問われてきた。どんな状況でも一生懸命プレーすることが、自分の中に浸透しているんだ。いつも自分の持っている力を全てグラウンドで出そうと心がけるようになったよ」

 -長く現役を続けるに当たり、貫いていることはあるか。

 「心をオープンに保つよう、意識している。プレーだけではなく、さまざまなことに対してもだ。いつも学ぶ姿勢を持ち続けている。さまざまな場所で新しい物事を学んでいく姿勢は、今後も貫いていきたい。でも、スイングや試合に対する姿勢については、強いこだわりはないかな」

 -新しいことを取り入れるのは、すごく難しいことでもあるが。

 「年齢を重ねれば、心をオープンにして学んでいくというのはどんどん難しくなるかもしれない。これまで積み重ねてきたものがあるからね。だけど、チームの期待に応えたいと思うし、勝ちたい気持ちがある。求められることに対しては、努力は怠りたくないんだ」

 -11日から第3クールが始まる。第2クールまでを振り返り、自身の状態はどうか。

 「とても順調にキャンプは進んでいるよ。練習の強度を上げたり下げたりして、筋肉痛などが出ているけど、休みを挟むことで体はしっかりケアできている。全てが順調だね」

 -春季キャンプに対する取り組み方はどうか。

 「試合に慣れる大事な準備期間だと捉えているんだ。新たなことを試すというよりは、実戦に向けての修正を行っていくことが重要だと思っている。今後も自分が必要だと感じたことをやり、調整していきたい」

 -昨季は春季キャンプからしっかりと準備をしてきたが、6月に右太もも裏を痛めて戦列を離れた。

 「フラストレーションがたまったね。1試合1試合が重要なシーズンで、故障による離脱は避けたかった。回復に努めていた時期は、焦る気持ちを抑えながらリハビリをしていた。最後には優勝してチームとともにシーズンを最高の形で終えることができた。そういう意味では、すごく満足している」

 -今年は来日6年目になる。昨年までと比べ、何か新しい取り組みをしているのか。

 「大きな変更はないが、スムーズにスイングができるように、と心掛けている。長く現役を続けているから、自分のスイングは理解している。疲れなどで体の状態は日々、変化する。僕は映像を見て修正するというよりは、自分の感覚を大事にして修正しているんだ」

 -今キャンプで、打撃の修正以外に行っていることはあるか。

 「去年は、かかとなど足に不安を抱えながらシーズンを過ごしていた。今年はその不安をなくすため、アメリカでの自主トレで下半身を重点的に鍛えてきたんだ。今もトレーニングを継続している。これから練習の強度を上げていけると思うし、足の強化は順調にできているね」

 -今季、個人的な成績で目指す数字はあるか。

 「打点を稼ぎたいね。打点が増えれば、本塁打も増えてくると思う。その結果が、チームの手助けになっていくのではないか。勝利に貢献するために打点をたくさん挙げたい。目標は100打点。打点を稼ぐ選手は、100という数字を目標にやっているはず。僕も同じ気持ちだ」

 -シーズンは長丁場。安定した成績を残すためには、試合がないオフの時間が大切になってくる。気持ちを切り替えるためのリラックス方法は。

 「まだ見つかっていないんだ。シーズンは長いので、調子の良い時期、悪い時期がある。イライラしたり、怒ったりもする。野球のいいところは試合数が多く、ほぼ毎日プレーできること。その日の成績が悪くても、次の日には、また試合がある。チームのために頑張ろうと思えるね。そういった日々を繰り返しながら、自分をコントロールするようにしている」

 -マツダスタジアムでの試合には、よく家族が応援に来ている。精神面で支えとなっているのではないか。

 「試合中は集中しているから、家族の姿は目に入らない。娘が手を振っているみたいで、家に帰ったときに『お父さん、私のこと見えた?』と聞いてくるんだ。ほとんどの場合は見えていないけど、時々目に入ることもある。そのときは励みになるね」

 -リーグ連覇、そして日本一がチームの目標。今季も勝利に貢献する一打をファンは願っている。最後に今季にかける思いを。

 「自分の成績は気にしていないよ。とにかく、持っているもの全てを出し切って、チームのために戦いたい。その結果が自分の成績にもつながってくる。とにかく勝ちたい。勝利の味を、たくさんかみしめたいよ」

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