鯉開幕投手筆頭候補ジョンソン2回完璧 今年初実戦心配ナッシング
「練習試合、広島1-0ネクセン」(27日、コザしんきんスタジアム)
広島のクリス・ジョンソン投手(32)が27日、今年初の実戦登板で順調な仕上がりを見せた。韓国・ネクセンとの練習試合(コザしんきん)で、予定の2イニングを無安打無失点2奪三振と貫禄のパーフェクト投球。2年連続2度目の開幕投手へ、筆頭候補の調整に心配は無用だ。
納得の表情を浮かべながら、静かにマウンドを降りた。直球の最速は140キロ。まだ本調子ではないが、相手打線を寄せつけず。開幕投手最右翼のジョンソンが、初の実戦登板で完璧な投球を披露した。
「課題であるストライクを多めに投げることができ、球数を抑えながら省エネ投球ができた。空振りをとれたことも大きかった。これをどんどん続けていきたい」
打者との感覚を確かめるかのように、丁寧に投げ込んだ。初回は先頭打者を二ゴロに打ち取ると、続く右打者を外角のチェンジアップで空振り三振に仕留めるなど三者凡退。二回も内野ゴロ二つで2死とすると、最後は空振り三振に抑えた。計27球。余力を残して、役目を終えた。
「全体的によかった。7イニング投げるのではあればいろんな組み立てがあると思うが、今日は自分の持っている球を2イニングに凝縮して指の感覚を確かめたかった」
2度のシート打撃投手を経て、今年初の実戦マウンド。任されたイニングは少なかったが、左腕は現時点での持っている力を存分に試した。長い回を投げることを想定し、カットボールやカーブ、チェンジアップなど変化球を多めに投球。仕上がり具合を確認した。
キャンプ終盤で疲労が蓄積する中でも、ブレない投球スタイル。「三振というのは魅力があるもので、取りたいという気持ちもある。ただ、それは結果としてついてくるものであって、僕の強みは打たせて取ること」と力説。六つのアウトのうち、四つを内野ゴロで奪った。
開幕まで残り約1カ月。畝投手コーチは「順調にきている。問題ない。初回はボールが先行していたが、2イニング目から修正できていた」と変わらぬ信頼を口にした。
1日から始まった春季キャンプも残り2日となった。「順調に仕上がってきている。肩の強度、球数、そういったものを上げていきたい」とジョンソン。2年連続で開幕投手の座をつかむべく、助っ人左腕は万全の準備に取りかかる。