誠也 出た!特大1号弾 WBCで学んだ一丸の重要性「助け合いです」
「広島9-8阪神」(1日、マツダスタジアム)
手に残る心地良い感触で確信した。バットを投げ、一塁方向へ歩を進めると、広島・鈴木は雄たけびを上げる。「打ったのはツーシーム。積極的に思い切っていきました。良かったです」。今季1号となる2ランは、追撃態勢を整える一打になった。
3点を追う五回1死一塁。真ん中の速球を迷わず振り抜いた。快音を残した白球は、美しいアーチを描いて左翼席後方のコンコースへ。「狙っていない」と言った打球。それでも推定飛距離130メートルの特大弾だ。
開幕戦で3安打をマーク。この日、第1打席は空振り三振に倒れ、続く2打席目も三振を喫した。だが「感じは悪くなかった」。失投を一振りで確実に捉えてみせた。
野手最年少として参加したWBC。ソフトバンク・松田が、ベンチから必死に声を出す姿に感銘を受けた。「いろんなことを感じた大会でした」。技術面や精神面もさることながら、チームのために一つになる、という重要性を再認識した。
「みんながつないで、つないでいけたと思う。投手が打たれるときは野手がかえして、野手が打てないときは助けてもらう。助け合いです」。諦めない姿勢は、チーム全員の共通認識。3戦目も結束して勝利をつかみにいく。