新井2打席連発!カープ止まらん9連勝 「雲の上の存在」前田超え2120安打

 「巨人5-9広島」(12日、東京ドーム)

 広島・新井貴浩内野手(40)が2打席連続本塁打と大暴れした。これで通算2120安打となり、球団OBの前田智徳氏を抜き、中日・小笠原道大2軍監督に並んだ。絶好調のチームは開幕から4カード連続の勝ち越し。1分けを挟んで連勝は9まで伸びた。鯉のぼりの季節を待たずして、早くも独走状態に入りそうな勢いだ。

 華麗なバット投げを封印し、フォロースルーのまま打球の行方を見届けた。2-2の三回1死一、三塁。2打席連続弾は、G党でオレンジに染まる右翼席へ放り込んだ。レジェンド道を突き進む新井が勝ち越し3ランでチームを9連勝に導いた。

 「しっかり下半身で打てた感じです。基本は真っすぐを打つことが大事。チャンスを作ってくれたので、しっかりかえすことができて良かったです!」

 孤高の天才を抜き去り、侍と肩を並べた。1本目は2点を追う二回だ。内角低めのカットボールをすくい上げ、左翼席へ突き刺した。「(先取点を)取られた後の回だったので、ホームランになって良かったです」。前日11日は今季初めてスタメンを外れて、休養は十分。ルーキー床田を勇気づける2号ソロだった。

 「よく調べるね~。全然知らなかった」

 球場入りの際に通算安打記録を知った。この時点で通算2118安打。あと1本で広島OBの前田智徳氏、2本打つと中日の小笠原2軍監督と肩を並べる。「いまいちピンと来ないな。すごい人ばかりで…」。先輩の前田氏は新井の入団当時、バリバリの主力打者で「雲の上の存在だった」という。

 小笠原2軍監督は06年の第1回WBCのチームメート。04年のアテネ五輪で共に戦った黒田氏から紹介を受け「すごくかわいがってもらった。食事にも連れて行ってくれたよ」と懐かしそうに振り返っていた。恐縮しきりの新井も堂々のレジェンドだ。

 「新井サンとカントリー(エルドレッド)が目の覚めるようなホームランを打ってくれてお見事!ビックリしたよ」。新井の2打席連発は13年5月7日・巨人戦(東京ドーム)以来。ベテラン2人の活躍に緒方監督も最敬礼だ。

 これでチームは1分けを挟んで9連勝。開幕から4カード連続の勝ち越しは84年の6カード、87年の4カードに次いで30年ぶり3度目だ。「みんな自分の役割を果たして、いい感じでつながっていると思う」と新井。王者が記録的な強さで首位を突っ走る。

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