会沢V撃!逆転の広島が首位堅守 今季8度目!2位・巨人と再び1・5差

 「広島7-6巨人」(26日、マツダスタジアム)

 逆転の広島は健在だ。3点差を追い付いた六回1死満塁から、会沢翼捕手(29)が決勝の2点中前適時打。負ければ首位陥落という一戦で放った意地の一打。今季8度目の逆転勝ちで3、4月の勝ち越しを決め、2位・巨人とのゲーム差を再び1・5に広げた。

 狙い澄ましたように振り抜いた。白球が右中間で弾むと、真っ赤に染まったスタンドに大歓声が響き渡った。負ければ首位陥落の一戦。救ったのは打率1割台と不振にあえいでいた会沢だ。

 場面は同点の六回だった。1死二、三塁から代打・新井が敬遠気味の四球。相手バッテリーは会沢との勝負を選んだ。「燃える部分はありますし、打ってやろうという気持ちだった。その中でも冷静に、僕がバッテリーなら何を投げるんだろうかということを考えていました」と静かに闘志を燃やしていた。

 チーム一丸となり、作ったチャンス。何とかものにしようと左腕・池田の初球に食らいついた。「打席に行く前に琢朗さん(石井打撃コーチ)から『セカンドの頭を狙っていけ』と言われていた」と外角高めのチェンジアップを捉えた。打球は勢いよく二塁手の頭上を越える決勝の2点適時打となった。

 18日のDeNA戦(マツダ)でプロ初となるサヨナラ打を放つなど勝負強さを見せる一方で、試合前時点で打率・189と結果は残せていなかった。「逆に開き直ってではないですけど」と平常心を保ちつつ、復調の糸口を探していた。

 昨オフは自身初の護摩行に臨んだ。燃え上がる火柱の前で精神を鍛えた。「精神的な訓練。これをやったから野球がうまくなるとかはないけれど、何か自分の中で一歩踏み出せた」。11年目に向け、新たな手応えを口にしていた。

 守備でも貢献した。今季初登板初先発の福井を必死のリードで勝利投手に導いた。緒方監督は「会沢も汗かきながらいいリードをしていた。いいところで一本が出た」と称えた。

 チームは今季8度目の逆転勝利で、2年連続の3、4月勝ち越しを決めた。首位攻防第2ラウンドを制し、巨人とのゲーム差を再び1・5に広げた。今季2度目のお立ち台で「目の前の一戦一戦を戦っていくだけ」と力を込めた会沢。最後まで首位の座は譲らない。

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