松山 緒方監督も「まさか」の好返球!リプレー検証でも判定覆らず
「広島1-0巨人」(27日、マツダスタジアム)
ジェット風船を手にヤキモキするファンと同じく、広島・松山竜平外野手(31)もリプレー検証の結果を、首を長くして待っていた。1分、2分…。ようやく審判がグラウンドに現れ、「判定通りアウトとします」とアナウンスすると、スタジアムは熱狂に包まれた。
「ランナーが重信だったので、とにかく早く投げようと思った。(検証中は)丸と話していて足が入っているように見えたので、正直セーフかな思った。でもやたらと長かったので、これはアウトがあるんじゃないかと。ストライクを投げられて良かったです」
1点リードの七回だ。1死二、三塁で三走は俊足の重信だった。「走るぞ、走るぞ!」。中堅・丸の声が聞こえてきた。打球は浅い左飛。三走がスタートを切ると同時に、松山は本塁へワンバウンドの好返球。微妙なタイミングも球審のコールは「アウト」だ。リプレー検証でも判定は覆らず、緒方監督も「松山のナイス返球。まさかと思う返球」と手放しで称えるビッグプレーだった。
打撃でも5番抜てきに応えた。五回先頭で右前打。会沢の左犠飛で本塁にかえり、唯一の得点を刻んだ。「いい仕事ができて良かったです」と松山。勝利の味をかみしめ、充実の表情で汗を拭った。