大瀬良724日ぶり先発星 4度目登板で今季初勝利!さあコイの季節

 「広島1-0巨人」(27日、マツダスタジアム)

 広島の大瀬良大地投手(25)が、今季4度目の登板で初勝利を手にした。要所を締める粘り強い投球で7回4安打無失点。チームを今季初の完封勝利に導いた。巨人3連戦を連勝で締め、4カードぶりの勝ち越しで首位の座をガッチリとキープ。この勢いのままトップを走り続ける。

 ホッとした表情で勝利の列に加わった。大瀬良が4度目の登板でつかんだ今季初勝利。7回を投げて4安打無失点と力強い投球を見せつけた。先発として15年5月4日の同戦(マツダ)以来、724日ぶりとなる大きな1勝を手にした。

 「無駄なフォアボールとかもあって、100%ではないけれど、先発としてゼロで抑えられたことはよかった。きょうは素直に喜んでもいいかと思います」

 走者を背負っても粘り強く踏ん張った。四回には先頭の中井に左中間二塁打を浴びたが、阿部を見逃し三振に抑えるなど後続を断った。

 最大のピンチは1-0の七回1死二、三塁だ。代打・亀井の左翼前方への飛球で、三走・重信が本塁へ突入。判定は「アウト」だったが、微妙なタイミングで審判団はリプレー検証を行った。

 結果が出るまでは「1点が入っても気がめいらないように、次抑えようという気持ちで待っていました」と大瀬良。数分後、「判定通りとして試合を再開する」と場内アナウンスされると、マウンド上で右拳を握った。

 先発再挑戦となった今季。昨季と同じ失敗は繰り返せないと、体に気を使いながら慎重に練習を進めてきた。だが、右脇腹違和感のため、昨年と同じ2月の春季キャンプで無念の離脱。そこから「去年の経験が役に立った」と、驚異的な回復力で開幕ローテ入りに間に合わせた。

 新人王に輝いた1年目以降、思うような結果を残せていない。勝負の年として今シーズンに臨んでいる。初詣で訪れた地元の神社では、大吉が出るまでおみくじを引いたり、グラブの色も黒からラッキーカラーだという茶に変更。プロ4年目に向かう準備は整えた。

 緒方監督は「中盤、毎回走者を出して苦しいところをよくしのぎきった。大地に白星が付いて本人にもチームにもうれしい1勝になった」と称賛した。

 チームは今季初の完封勝利で4カードぶりの勝ち越し。開幕ダッシュに成功し、この勢いのまま首位の座をがっちり守り抜く。

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