誠也2発で首位守った 4番初弾!鯉の難敵De今永撃破
「DeNA1-6広島」(29日、横浜スタジアム)
広島が一発攻勢だ。四回に鈴木誠也外野手(22)が4番では初アーチとなる3号ソロを左中間へ放つと、八回には左翼へダメ押しの4号2ラン。七回には新井貴浩内野手(40)がスコアボード直撃の4号ソロを放つなど抜群の破壊力で難敵・今永を撃破した。鈴木、新井のアベック弾は16年9月24日以来。チームは4月の球団月間最多タイとなる16勝目。きょうも勝って、記録更新じゃ!
タイミングは完璧。鈴木のバットから乾いた打球音が響いた。7試合ぶりとなる3号ソロ。左翼席から大歓声が注がれる中で背番号51は、ほとんど表情を変えることなく、速いペースでダイヤモンドを一周。初の“4番弾”を放った。
「自分のスイングができた。ここ最近、初球が振れていなかったので、思い切っていきいい結果になった」
2-0の四回1死。DeNA・今永の初球、145キロ直球を完璧に捉えた。打球は勢いよく左中間席中段へ。左翼の筒香は打球を追わず見送るだけの、強烈なアーチとなった。
チームが難敵としていた左腕だ。昨季は5試合で対戦し1勝3敗。今季も19日に1安打完封負けを喫した。「いい投手だということは分かっているので、速い真っすぐをつぶしていけたらと思っていた」。何度もやられるわけにはいかない。これまでの経験を生かし、結果につなげた。
勢いは止まらない。4点リードの八回無死一塁。今度は2番手・平田のスライダーを左翼席へ運んだ。「あれは風じゃないですか」と謙遜しながらダメ押しの4号2ランを振り返った。1試合2発はリーグ優勝を決めた昨年9月10日・巨人戦(東京ドーム)以来だ。
4番は今季9試合目の鈴木だが、新井とともに先発した試合で座るのは初めて。そんな一戦で放った4番弾を「全然気にしていない」と言うが、持ち味は存分に発揮した。緒方監督は「こういう存在感を見せてくれれば、そこ(4番)のポジションに座ってもらう可能性が高くなってくる」と今後の起用も示唆した。
若武者に負けじと、今季初めて6番に入った新井も意地を見せた。3点リードの七回1死、今永の低めの直球を振り抜いた。「前回やられていたので今回こそはと思っていた。久しぶりにいいスイングができた」。中堅方向への打球は、電光掲示板を直撃し、跳ね返ってグラウンドへ。豪快な4号ソロだった。
初回無死一塁から菊池が先制2ランを放つなど、6得点全てを本塁打で奪う一発攻勢。30日も勝ち、2カード連続の勝ち越しで4月を締める。