“隠れ首位打者”安部3安打 菊池欠場「代役2番」仕事を全う
「阪神12-9広島」(6日、甲子園球場)
“隠れ首位打者”が2試合連続の「2番」で輝いた。働き場所が変わっても「つなぎ」の意識は不変。大逆転負けの中、打撃好調の広島・安部友裕内野手(27)が3安打。出場9試合連続安打とした。
初回、無死一塁で迎えた第1打席から集中力はMAXだ。プロ初先発のルーキー・福永の制球は不安定。3ボール1ストライクから「打ちに行くべきではない。我慢しよう」とグッとこらえた。次のストライクを見届け、6球目の142キロ直球を鮮やかに左中間へはじき返し、先制点をもたらした。
2点リードの二回は2死から左前打。続く丸の2ランを呼び込むと、五回の第4打席は1死一、三塁の好機から右前適時打。菊池が2試合連続で欠場する中、きっちり2番の仕事を全うした。
「菊池がいかに自分を殺してチーム打撃をしているか、自分が出てみて痛感しています」
痛い星を落とした試合後の通路で、安部はしみじみと話した。6打数3安打で打率は・384まで上昇。来週中にも規定打席に届く見込みで、一気に打率トップに躍り出る可能性もある。「四球やファウルで粘ったり、ピッチャーが嫌がることができている」と安部。今やチームに欠かせない存在だ。