九里 残った自己最多3勝 ローテ背水登板で5試合ぶり白星
「広島8-1巨人」(14日、マツダスタジアム)
巨人の代打攻勢に、強気を貫いた。1-1同点の六回、2死一、三塁。代打・亀井に対して、広島・九里は「逃げずに、攻めの投球をしよう」と決めた。結果的に四球で歩かせたが、続く代打・村田は気迫で遊ゴロに。「しっかりストライクゾーンで勝負しようと思った。抑えることができて良かったです」。雄たけびが闘志の表れだ。
6回3安打1失点。5試合ぶりの白星に、笑顔がはじける。この日は「母の日」。お立ち台では「たくさん迷惑をかけたのでありがとうと言いたいです」と感謝を伝えた。
ここ3試合は6回持たずにKOされていただけに、危機感を持ってこの日のマウンドに上がっていた。同期入団の大瀬良、中村祐とゴールデンウイーク中に初めてローテを組んだ際には「すごいですね」と喜びつつ、「僕も踏ん張らないといけない」と刺激を力に変えた。九里らしい102球に緒方監督の口からも、賛辞の言葉が並んだ。
「ベンチワークとして五、六回から継投も頭に入れていた中で、今日の九里は内容も非常に良かった。低めに丁寧に投げていた」
試合後は大事そうにウイニングボールを握りしめた。自己最多の3勝目もあくまで通過点。「まずは自分のピッチングをして、ゲームを作れるようにしたい」とキッパリ。シーズンの最後まで、先発ローテを守り抜く。