薮田緊急登板で新婚ホヤホヤ星 カープ連敗脱出!エース野村降板のピンチ救った

 「広島3-2ヤクルト」(23日、マツダスタジアム)

 広島・薮田和樹投手(24)がチームの危機を救った。先発・野村が腰の違和感のため、3回で緊急降板した。急きょ四回から登板した薮田が3回無失点の好投。新婚ホヤホヤの右腕が今季16度目の逆転勝利を呼び込んだ。チームの連敗は「3」でストップ。首位阪神に1・5ゲーム差に迫った。

 ガッツポーズは自然と飛び出した。1点を勝ち越した後の六回。薮田は安打と味方の失策で1死三塁のピンチを招いたが、1点を許すつもりなどサラサラなかった。中村を一邪飛に仕留めると、代打・今浪は遊飛。ピンチを切り抜け、右拳を力強く突き出した。

 「1点も取られたくなくて、思わず出てしまいました。今まで野手が取ってくれた点を何度も返されたことがあったので、絶対に抑えようと思いました」

 二回、ブルペンの電話が鳴った。先発野村が腰に違和感を訴えたという。薮田は「長いイニングを投げるのが自分の役割」と腹を決めた。2-2の四回から緊急登板となったが、らしさを貫いた。最速153キロの直球、カットボール、ツーシームなどを駆使し、3回をピシャリ。五回の勝ち越し劇を呼び込んだ。

 プロ3年目の今季は勝負の年だ。当初、目標としていた開幕ローテ入りは実現しなかったが、中継ぎで奮闘。ブルペンでは今村らの調整方法を参考に、順応しようと励んでいる。今は1軍定着が最大の目標。先発への思いはいったん封印したが「シーズンを通して、(先発の)チャンスは来ると思う。まずは1軍にいられるようにしたい」。チャンスが訪れるまで、結果で応え続ける決意だ。

 前日22日には自身のブログで亜大の先輩でモデルのkarunaと20日に入籍したことを報告。3勝目のウイニングボールは最高のプレゼントとなるはずだったが…。「それも考えたんですけど、誠也がどっかに持って行ってしまったんです」と苦笑いした。

 緒方監督は「緊急登板の中で3イニングをしっかり投げてくれた。ランナーを出しながらも、粘り強く投げてくれた」とねぎらった。試合後、野村については24日の状態を見てから判断されることになった。指揮官は「野手陣も含めて、みんなでカバーしていく」と力を込めた。まずは薮田がその姿勢を体現した。中崎復帰の当日に再び訪れた試練。チーム一丸で乗り越えていく。

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