エルドレッド、通算113発 球団助っ人歴代単独2位 22年ぶりG6連倒

 「巨人0-9広島」(27日、東京ドーム)

 広島のブラッド・エルドレッド内野手(36)が、球団の外国人選手としては歴代単独2位となる通算113本目の本塁打を放った。三回無死から左中間席へ12号ソロ。チームは15安打9得点で快勝した。1995年以来、22年ぶりとなる巨人戦6連勝で、今季対戦成績は9勝1敗。首位・阪神をゲーム差なしでピタリと追いかける。

 大歓声を背中いっぱいに浴びた。敵地でエルドレッドが自慢のパワーを見せつけた。「過去にプレーした選手に追い付き、追い越すことができた。非常に光栄なことだね」と表情を崩した。膝を折りながら力で運んだ12号ソロは、球団の外国人選手として歴代単独2位となる通算113本目の本塁打だ。

 3-0の三回無死。外角低めのスライダーを振り抜いた。先制機で迎えた初回2死満塁では空振り三振。「前の打席でチャンスをつぶしてしまったから。コンパクトにいったよ」。汚名返上の一撃。通算112本で並んでいたルイス・ロペスを追い越した。

 5月は本塁打を量産。8本塁打を放ちリーグトップを走る。4月中旬に調子を落としかけたときには、徹底的に中堅から右方向を意識した。フリー打撃の順番が書かれたホワイトボードには「NO HIPPARI」(引っ張り注意)の文字も躍った。

 来日6年目を迎えた。日本語も理解でき、広島での生活も慣れたものだ。4月に来日した家族とともに、休日には球場近くにある大型ショッピングセンター「コストコ」に買い物に出掛ける。「問題なく過ごせている」。ストレスなく送れる日常生活があるからこそ毎年、結果を残してくることができた。

 2安打4打点の助っ人に負けじと、打線は奮起した。二回に4連打で3点を先取すると15安打で9得点だ。緒方監督は「打撃コーチがいろいろとやってくれていて素晴らしい。でもやるのは選手。個人的にスコアラーから情報をもらって、しっかりと考えているから結果が残せている」とナインの奮闘に目尻を下げた。

 球団の外国人選手本塁打で1位は、ジム・ライトルの155本だ。エルドレッドは「初めて知ったよ。まだまだ、たくさんホームランを打たないといけないなぁ」と苦笑い。続けて「超えることができたら、大好きなカープに貢献できているということだから、うれしい」と言った。カープ、そして広島の街を愛する男が、歴代最強助っ人になるべく打ちまくる。

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