中村祐、悔しい 5回2/32失点も、四球から崩れ「反省多い」
「交流戦、楽天4-3広島」(11日、Koboパーク宮城)
楽天・島内に投じた、この日の93球目が高めに浮いた。2死後に与えた四球を見て広島・緒方監督がベンチを立つ。六回途中での降板劇。中村祐は唇をかみしめた。回を締めることができず悔しさだけが募った。
「無駄な四球があった。高めに抜け、逆球もありました。反省点が多い試合でした」
四球が失点に直結した。2-1の五回だ。先頭・島内の四球から2死満塁とされ追い込まれると、ペゲーロにはボール先行の苦しい投球が続いた。最後は直球が低めに外れ、痛恨の押し出し四球で同点。直前の攻撃で会沢が中前適時打を放ち一時、リードを奪っていた。「四球で崩れてしまった」。4勝目はならなかった。
それでも大量失点を防いだのは、成長の証し。五回の同点後、さらにピンチで岡島を打ち取り、この回を最少失点で切り抜けた。先発として試合をつくる、という最低限の役割は果たした。
5回2/3を3安打4四球2失点(自責点1)で、5試合目の登板を終えた。プロ初登板初先発で初勝利した5月3日の中日戦以降、ローテの一角として投げ続けている。結果が求められる世界で、味方打線にも助けられ、いまだに黒星はない。収穫と反省を繰り返しながら、21歳は前に進んでいく。