エルドレッド着火弾 お立ち台でカタコトも…「今日は外国人っぽく話したんだ」?
「広島8-3中日」(30日、マツダスタジアム)
豪快な一振りで試合の流れを変えた。2点を追う二回だ。無死一、二塁の好機で広島のブラッド・エルドレッド内野手(36)が18号3ラン。無限のパワーで左翼スタンドへ突き刺した。
「完璧に捉えることができたね!フルカウントだったけど、チェンジアップの軌道は頭に入っていたよ」
さすが頼れるベテラン助っ人だ。試合前の走塁練習中に左肘を打撲した新井に代わって緊急スタメン出場した28日・DeNA戦(横浜)に続いて存在感を発揮。「アライが試合に出られないのはチームにとって痛い」と嘆くが、助っ人の気概はいつも変わらない。
「毎日球場に来たらスタメンで出る準備をしている。スタメンで出ない日も代打があるから集中しているよ」
来日6年目。広島の街を愛用のママチャリで走る光景はすっかりおなじみ。お立ち台の締めくくりも日本語で観客を沸かせた。「明日も準備…、ガンバリマス!!」。言葉に詰まって照れ笑いすると、その後の囲み取材で、“真相”を明かした。
「皆さんは知らないと思うけど、完璧な日本語を話せるんだ。今日は外国人っぽく話したんだ。なぜならこの通訳の仕事がなくなってしまうからね」
チームの快勝にジョークもさえる。だからファンに愛される。