鯉の底力!“神反撃”で九回大逆転 バティ着火弾に菊池が続く

 9回、ソロを放ちナインとタッチするバティスタ(撮影・棚橋慶太)
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 「ヤクルト8-9広島」(7日、神宮球場)

 神懸かった劇的勝利だった。広島が最終回の猛反撃で最大6点ビハインドをひっくり返した。3-8で迎えた九回はバティスタ6号ソロ、菊池6号ソロ、松山の適時二塁打など怒濤(どとう)の攻撃。2点差まで詰め寄り、新井の代打逆転3ランにつなげた。連勝で2位・阪神とは今季最大の8ゲーム差。オールスターブレークを待たずして、鯉が独走態勢を固めていく!

 敵地はカープのものだった。九回裏、今村が山田を空振り三振に仕留めると、赤い神宮が揺れた。緒方監督は大逆転劇を演じたナインと勝利のタッチを交わす。「これだけの点差があっても、神宮を真っ赤に染めてくれたファンの気持ちに、応えてくれた選手を褒めてあげたい。すごい!」。諦めない姿勢で最大6点差をはねのけ、つかみ取った1勝。ナインたちの勇姿に目を細めた。

 3-8の九回表。小川を一丸で攻略した。流れをつくったのはバティスタだ。「高めのボールを狙っていた。今までで一番の当たりだったね」と初球を左翼席に突き刺す6号ソロ。球場、そしてナインの心に一振りで反撃ムードを加速させた。

 1死から菊池が左越え6号ソロで続いた。鈴木が中飛に打ち取られ2死一塁となり、土俵際に追い込まれても、逆転だけを信じてナインは打席に立つ。松山がこの日4安打目となる左中間突破の適時二塁打で1点追加。続く西川が二塁内野安打で2死一、三塁。敵の新守護神にプレッシャーをかけ、最後は切り札の新井が逆転3ランを叩き込んだ。

 指揮官の勝利に対する執念も実を結んだ。上本を代走出場させると、新井が打席に立った2死一、三塁からは一走の西川に代えて、チーム一番の俊足・野間を代走に送った。「作戦面のことはあまり言いたくはないけど。長打が出ないとかえってこられないから」と緒方監督。ベンチに残っていた野手は石原、会沢、天谷のみ。1点を奪いにいくタクトを振った。

 「(途中出場した選手は)少ない打席で結果を求めて、自分の仕事をするという意識がつながった。みんなで勝ち取った勝利」。選手層の厚さを示した今季28度目の逆転勝利。リーグ連覇への進撃は止まらない。

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