岡田 遠い8勝目 ボークに悪送球…自滅に「すいません」
「DeNA5-2広島」(11日、マツダスタジアム)
広島が逆転負けを喫した。岡田明丈投手(23)は六回途中、10安打5失点で4敗目。6月15日・オリックス戦(マツダ)での7勝目を最後に白星が遠い。ボール先行の投球で毎回走者を背負い、ボークにバント処理での悪送球など独り相撲だった。チームの連勝は4でストップ。前半戦最後となる12日は連敗を回避し、白星で締めくくる。
試合終了後も悔しさは消えなかった。厳しい表情を浮かべながら球場を後にする岡田。5回0/3を5失点(自責点3)で4敗目を喫した。自己ワーストの10安打を浴びるなど、前半戦の最終登板を満足いく形で締めることはできなかった。
「すいません」
試合後に発したこのひと言に凝縮されていた。初回からボール先行の不安定な投球が続いた。先頭の桑原に四球。続く石川の打席でボークを犯す。後続を抑え無失点で切り抜けたが、状態は一向に上がらなかった。
2点リードで迎えた三回。連打で無死一、三塁とすると、筒香に左中間へ同点の2点二塁打を痛打された。五回には2死からロペスに左中間へ二塁打。続く宮崎に右前へ勝ち越し打を許した。
先発投手としての役割を全うさせるために、六回のマウンドにも送り出された。だが、踏ん張り切れなかった。先頭を安打と失策で二塁に進ませると、石田のバント処理で岡田が一塁へ悪送球し、追加点を奪われた。無死二塁としたところで降板。肩を落としてベンチに下がった。
課題を修正しきれなかった。前回5日の巨人戦では6回1失点で3敗目。「フォームのバランスがよくなかった」と反省。中5日の調整期間、キャッチボールでは片足でしっかり立ってから投げるなど、投球フォームを確認しながら練習を繰り返したが、白星には結びつかなかった。
緒方監督は「みんな疲れている。野手は8連戦中で中継ぎ陣もとんでもないくらい投げている。今からが一番踏ん張らないといけない。(今後については)考えるところもある」と期待しているからこそ厳しい言葉で締めくくった。畝投手コーチも「しっかり投げられる球と投げられない球がはっきりしている。精神面をしっかりしないといけない」と課題克服を促した。
開幕からローテを守り続けてきた若武者。状況次第では一度、出場選手登録を抹消して再調整させられる可能性も出てきた。本来の力強い投球を取り戻し、後半戦で借りを返す。