緒方監督 KO中村祐すっぱり2軍降格! 首位独走でも慢心なし

 「巨人4-3広島」(26日、京セラドーム大阪)

 広島の連勝は4で止まった。先発の中村祐太投手(21)が四回途中5安打4失点でKO降板。試合後、緒方孝市監督(48)は2軍降格を明かした。まだ貯金は「26」あり、2位で並ぶ阪神、DeNAとのゲーム差は「10」。首位を独走するが、指揮官を含めチームに慢心は一切ない。目の前の勝利にこだわり、厳しい姿勢を貫いていく構えだ。

 帰りのバスが待つ駐車場へと続く階段を下りながら、緒方監督の言葉は次第に厳しさを増した。巡ってきたチャンスをものにできず四回途中、5安打4失点で降板した中村祐について、話が及んだ時だ。勝ち星を積み重ね、チームに多くの貯金があっても、決して手綱を緩めることはしない。

 「評価はないよ。逆球ばかりで、投げ切れていない。先発を外す。試合をつくれていないんだし、中継ぎに負担がかかる。また2軍から出直してもらう」

 ふがいない投球だった。エルドレッドの適時二塁打で2-1とリードした直後の四回に失点した。先頭・マギーの中前打から無死一、三塁とされると、阿部の右中間突破の2点適時二塁打で逆転を許す。さらに陽岱鋼にも中前適時打を浴びた。4本の長短打を集められ3失点。打席に亀井を迎えた場面で、指揮官はベンチを立った。

 はじき返された球は、甘い球が多かった。「ランナーを出してからコースを意識し過ぎた。腕も振れなくなって、弱気になった自分がいた。情けない。100%のボールを投げられなかったので、悔いが残ります」。試合後、2軍降格を告げられた右腕は、猛省しながら言葉を紡いだ。

 勝負の夏場を前に、キーマンの1人として名前を挙げたジョンソンが、後半戦開始直後に「左太もも裏の筋損傷」で長期離脱。先発ローテ陣の計算に狂いが生じ、九里を先発に回すなど投手陣の再編成を余儀なくされた。それだけに今季3勝を手にしている中村祐への期待は大きく、目の前にあるチャンスをつかんでほしいという思いもあった。だが、温情はかけない。首位を独走中でも、まだ7月後半だ。ボタンの掛け違いで転がり落ちる可能性がある。目下の1試合に全力を傾け、勝利を求めていく姿勢は崩さない。

 28日からは、地元に戻りヤクルトとの3連戦に臨む。初戦は、中継ぎから先発に戻った九里がマウンドに上がる。リーグ連覇、そしてその先にある日本一を目指して歩む道。一丸となって、勝利を勝ち取っていく。

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