大瀬良 任せた!開幕8連勝 津田恒美さんの「14」背負う使命感ヒシヒシ
広島・大瀬良大地投手(26)が31日、マツダスタジアムで投手指名練習に参加し、2日・阪神戦(マツダ)の先発に向けて、汗を流した。1日の同戦に勝てば、DeNAの勝敗次第で最短2日に広島の優勝マジックが点灯する。開幕7連勝中の右腕が、リーグ連覇のモードを加速させる。
8月を迎え、広島の街には早くも優勝ムードが漂ってきた。広島は2位・阪神に10ゲーム差を付け、首位を独走。貯金は27を積み上げた。最速で2日に優勝マジックが点灯する。周囲の高まる期待を受け止めつつ、大瀬良は自然体でこう話した。
「勝つに越したことはないし、勝っていけば、いずれはマジックが付く。気にせず、目の前の試合に勝てるように準備してやっていこうという気持ちです」
25年ぶりにリーグ制覇した昨季は、球団最速タイとなる8月24日にマジック20が点灯。1年前を振り返り「雰囲気もすごく良くて、意識はあまりなかったと思う。(今年は)まだピンと来ないです」。今季は球団史上最速を更新する可能性もあるが、まずは2日・阪神戦の先発を見据える。同カードは今季2戦2勝、防御率1・88。好相性の相手との対戦を前に闘志が沸き立った。
「上位のチームだし、悪いイメージもそこまでないので、しっかり自分の投球をして、チームにいい流れを持ってこられるように、投げたいと思います」
ここまで開幕7連勝を記録。「精密機械」と呼ばれ、通算213勝を挙げた元エース・北別府学が82年にマークした球団記録の開幕11連勝も視界に捉える。それでも顔つきは穏やかだ。「僕の中では一戦一戦、勝てるようにやっていくだけ。気にせず、次の試合で仕事ができるようにやっていきたい」と言葉をつないだ。
マウンドでは使命感を燃やす。球宴休み中に背番号「14」の大先輩である、故津田恒美氏(享年32)が眠る墓を訪れた。「『14』を背負わせてもらっているので、やらなきゃいけないものだと思っています」。1年目のオフから始め、開幕前と津田氏の命日である7月20日頃、そしてシーズン終了後に必ず墓前で手を合わせる。
大卒4年目の今季は開幕ローテ入りし、連勝街道を突き進む。「後半戦もローテを守れるように頑張ります」と誓った。炎のストッパーの魂は確かに受け継いでいる。
この日は猛暑のマツダスタジアムで汗を流し、屋内ブルペンで投球練習を行った。2位・阪神との直接対決へ、準備はバッチリ。気負わず、大瀬良らしい投球でマジックをともす。