新井 悲願日本一へ「凡事徹底」の心 去りゆく仲間の思い胸に戦う

 広島・新井貴浩内野手(40)が20日、マツダスタジアムで行われた全体練習に参加し、シーズン残り7試合、CS、日本シリーズに向けて『凡事徹底』の心構えを説いた。37年ぶりのリーグ連覇を達成しても、戦い方は変わらない。カープ野球を継続し、日本一への道を歩む。

 歓喜の余韻に浸る時間は終わった。37年ぶりのリーグ連覇から2日。秋の気配が漂うマツダスタジアムで、新井は1年前との変化を感じていた。

 「今年はみんな落ち着いているように感じるね。その日はみんなで喜んだけど、CSに向けてしっかり切り替えができている」

 久々のリーグ優勝に沸いた昨季とは違う。チーム全体がどっしりと構え、次なる戦いに備えている。33年ぶりの日本一へ-。ナインに頼もしさを感じつつ、短期決戦での心構えを説いた。

 「みんな短期決戦の怖さを経験しているから。ちょっとしたミス、気の緩みにつけ込まれて流れが変わる。そう思って、みんなやっている。自分たちができることをこなしていく。『凡事徹底』と言うけどね、みんな分かっていると思う」

 昨季は危なげなくCSを勝ち抜きながら、日本シリーズで日本ハムに屈した。2連勝で勢いよく敵地に乗り込んだものの、そこから一気に4連敗。昨季の悔しさ、教訓をチーム全体で共有し、“凡事徹底”を貫く。

 だから、リーグ優勝が決まってもシーズンの戦い方は不変だ。残り7試合。新井は「今までと変わらない。一戦一戦。優勝が決まっても次はCSがあるから、気を引き締めてやっていきたい」と力を込めた。自身のスタンスも変わらない。「いつも言っているように、行けと言われたところで行く。いい準備をするだけ」とおなじみの言葉を繰り返した。

 この日、江草が今季限りでの現役引退を表明した。阪神時代の3年を含めて計6年間一緒にプレー。左腕の勇姿を思い返し「さみしいよな。この時期になると毎年。そういうニュースが出るから。テンポが良くて野手としては守りやすかった。いいピッチャーだったよ。ちぎっては投げ、ちぎっては投げで…」としみじみと語った。

 左腕の思いも背負い、新井はグラウンドに立つ。この日は若手に交じって、元気にフルメニューを消化した。悲願の日本一へ、目の前の試合を懸命に戦う。

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