丸 自己新23号弾 CSへ「消化試合はない」 初の最多安打視界に
「広島3-2巨人」(23日、マツダスタジアム)
本拠地を沸かせた。拍手喝采を浴びながら、広島・丸佳浩外野手はベンチ前で笑顔を浮かべてタッチを交わす。初回2死、先制の23号ソロを放つ。薮田に勇気を与えチームに推進力をもたらすアーチは、自分史を塗り替える節目の一打になった。
初球を迷わず振り抜いた。145キロの直球を腕をたたんで振り抜くと、白球は一直線に右翼席方向へ伸びた。「力負けせずコンパクトに打ち返すことができた」。打った瞬間に誰もが本塁打を確信した完璧な当たりだ。
これでシーズン167安打、91打点に伸ばし、14年の166安打、そして昨季の90打点を上回りキャリアハイを更新した。安打数はリーグトップの座を守り、初の最多安打獲得も見えてきた。
石井打撃コーチは「今季、打線の核になっているのは丸に間違いない。得点できるかできないかは、彼にかかっている」と言った。田中、菊池がつないで得点機で打席に立ち、勝負強さを発揮してきた。不動の3番として、チームへの貢献度は計り知れない。
順調に試合を消化すれば10月1日のDeNA戦がレギュラーシーズン最終戦になる。CSファイナルの開幕は同18日だ。丸は「間が開くので大事な試合が続く。消化試合はない」と言いきった。最高の状態で短期決戦に臨むために準備を進める。