タナマルでカープ先手必勝じゃ タイトル確定!広輔の出塁&盗塁で丸打でかえす
セ・リーグのレギュラーシーズンが10日、全日程を終了し、広島・丸佳浩外野手(28)が最多安打、田中広輔内野手(28)は盗塁王と最高出塁率のタイトルを獲得した。この日はマツダスタジアムでの全体練習で快音を響かせた2人。鯉が誇るタイトルホルダーがCS突破へ、チームを引っ張っていく。
真夏のような日差しが照りつける中、2人のバットが快音を奏でた。石井打撃コーチが投手役を務めた無死二塁でのケース打撃。田中がライナーで右翼フェンスに直撃させると、丸はパワフルな打球で中堅フェンスにぶち当てた。柵越えはならず、丸は「クソー!」と悔しがったが、2人とも初球を捉えた。CSファイナルSへ向けて仕上がりは順調だ。
11日からマツダスタジアムで社会人チームとの練習試合を3試合行う。レギュラーシーズン最終戦の10月1日・DeNA戦(横浜)以来、10日ぶりとなる実戦。2人のテーマは明確だ。
丸「普通に今まで通りやってきたことをやるだけです。試合に入るまでのルーティンがあると思う。久しぶりだからどう、とかはない。しっかり試合に入っていきたい」
田中「久々の実戦なので、生きたボールを打ったり捕ったり、体の反応を確認したい。1試合目なので、無理はしないでいろんなことを確認したい」
昨年のCSファイナルSでは田中が打率・833でMVPに輝いた一方、丸はまさかの打率・154。「広輔がよく打ったなあと。あまり覚えていないということは特に何もしていないのかな」。苦笑いで振り返ったが、その後の日本シリーズでは打率・333とさすがの安定感を取り戻した。短期決戦の経験も豊富で攻略法も熟知している。
「戦い方は違わないけど、短い間に勝負が決まってしまうので先手がより大事になる。難しいことは考えず、シンプルに自分たちの野球を貫きたい」
この日セ・リーグのレギュラーシーズン全日程が終了。丸が最多安打、田中はイチロー(当時オリックス)、山田(ヤクルト)以来となる盗塁王と最高出塁率のWタイトルを獲得した。田中は「去年1年間試合に出てタイトルに興味を持ち始めた。チームもいい方向に行くんじゃないかと。それを意識したシーズンで実を結んだ。そういう意味では良かったです」と手応えを語った。
1番・田中が塁に出て盗塁を決め、3番・丸が安打でかえす-。鯉が誇るタイトルホルダー2人が、CS突破のキーマン。初回から速攻で主導権を奪う。