薮田 手応えバッチリ CS“開幕投手”へ「不安なくなってきた」
「練習試合、広島15-2JR西日本」(11日、マツダスタジアム)
広島の薮田和樹投手(25)が11日、CS前最後の調整登板となるJR西日本との練習試合に先発し、6回4安打1失点にまとめた。シーズン終盤に課題だったフォームのバランスを取り戻し、短期決戦に向け準備を整えた。
大きく息を吐くと、薮田は前を見据えた。CS前最後の実戦登板は6回4安打1失点。「感覚は良かったと思う。中盤以降はストライクが投げられたし変化球の精度も上がった」。手応えをつかんだ91球だ。
9月23日・巨人戦以来の登板。序盤は手探りの投球から制球にも乱れがあった。二回は死球が絡んで1失点。三回も9番の先頭打者に四球を与えた。それでも右腕を振りながら修正を図った。
シーズン終盤は疲れなどの影響でフォームのバランスを崩した。本来はノーワインドアップだが、走者がいなくてもセットポジションから投げることがあった。この日はすべてノーワインドアップ。「不安要素はなくなってきた」。取り戻した安定感に胸をなで下ろした。
緒方監督は「まだわからない」と明言を避けたが、中6日で18日のCSファイナルS第1戦に向かうことが濃厚だ。今季15勝3敗で初めて最高勝率のタイトルを獲得した右腕にポストシーズンの初戦を託す。
「楽しみな部分が大きい。シーズンと同じように入っていきたい」。大一番へ向け、薮田は言葉を紡いだ。間もなく始まる日本一を目指した戦い。背番号「23」がチームに推進力をもたらす。