鯉 拙攻で完封負け…緒方監督「自分のせい」 2度犠打失敗の石原「オレのせい」

 「セCSファイナルS・第3戦、広島0-1DeNA」(20日、マツダスタジアム)

 広島は攻撃の歯車がかみ合わず完封負け。2連敗を喫し、アドバンテージの1勝を含め、対戦成績は2勝2敗の五分となった。打順を組み替えて臨んだ一戦は、無死一塁から2度、石原が送りバントを失敗。ヒットエンドランや強攻策も実らなかった。緒方孝市監督(48)は「(敗戦は)自分のせいだと思っている」と振り返った。

 青く染まった左翼パフォーマンスシートを除き、球場全体が大きなため息に包まれた。九回2死。エルドレッドが空振り三振に倒れ、試合が終わる。歯車がかみ合わず1点に泣いた。緒方監督は悔しさをにじませながら言葉をつむいだ。

 「きょうはうまくいかないことが多かった。僅差のゲーム、特に1点差の試合は(負ければ)常に自分のせいだと思っている」

 二回に先制点を奪われ、追いかける展開。石橋をたたく作戦も積極策も裏目に出た。0-1の五回だ。先頭の西川が右前打を放った無死一塁では、石原がスリーバント失敗。さらに代打・天谷の打席で仕掛けたヒットエンドランでは空振りだ。スタートを切っていた西川が二塁タッチアウトとなり、好機を逸した。

 一度、陥った負のスパイラルからは簡単に抜け出せない。五回と同じ無死一塁の七回にも、石原の送りバントした打球を捕手・嶺井が捕球し遊撃手・倉本に送球。併殺が完成しあっという間に得点機が遠ざかった。「決めないといけない。オレのせいで負けた」と石原。敗戦の責任を背負って、ロッカールームへ消えた。八回無死一塁では、菊池がバスターを仕掛け、二ゴロ併殺打に倒れた。

 7安打2得点に終わった前日19日から打順を変更して試合に臨んだ。4番にはバティスタを起用。5番に松山を置き、6番にはエルドレッドをCSでは初めて据えた。「景色を変えてみようと思った」と石井打撃コーチ。1番・田中からジグザグで打線を組むことで講じた打開策は、この日は実ることがなかった。

 リーグ2連覇へとチームを導いたセ界最強打線は、CSファイナルSでは、その力を発揮できずにいる。21日の第4戦に向け、石井コーチは「打順の変更?あると思う」と言うと「どれだけ前を向いていけるかが大事」と力を込めた。緒方監督も「硬くなってもやることは同じ。思い切ってやってほしい。そういう声掛けをしていこうと思う。取り返すチャンスはある」と言いきった。一戦必勝を胸にグラウンドに立つ。

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