大瀬良、決死の覚悟で投げまくった!プロ入り最多230球「最後の方がよかった」

 230球を投げ終え、笑顔を見せる大瀬羅(撮影・吉澤敬太)
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 「広島秋季キャンプ」(10日、日南)

 広島・大瀬良大地投手(26)が10日、日南キャンプでプロ入り最多となる230球のブルペン投球。下半身を使うことを意識し、習得を目指す落差の大きいフォークも交えながら投げ込んだ。今季は10勝2敗で3年ぶりの2桁勝利。主戦を任される投手となるべく、決死の覚悟で投げ込む。

 止まらなかった。力を込めたボールが次々とミットに吸い込まれる。プロ入り最多の230球。ブルペンに一番乗りで入った大瀬良が、最後に出てきた。約1時間半、自分の世界にのめり込んだ。

 「170球くらいからいいモノが出てきた。疲れてくると、下半身をしっかりして投げないといけないので、意識しながら投げた。疲れてきたときでもいいバランスで投げられるように、最後のひと踏ん張りができるようにしたい」

 額から大粒の汗が流れ落ちたが、100球を超えても球威は衰えなかった。「下半身を使って投げられた最後の方がよかった」。手応えをつかんだのは上半身の力が抜け、下半身主導の投球フォームに切り替わってから。予定では200球で終わるつもりだったが、“おかわり”で30球。納得いくまで投げ込んだ。

 習得を目指す落差の大きいフォークも多投。捕手を務めた船越と意見交換しながら試行錯誤を繰り返した。徐々に習熟度は上がってきている。

 開幕ローテ入りした今季は10勝2敗、防御率3・65で3年ぶりの2桁勝利。一方で、完投は15年から2年遠ざかっている。「六、七回までではなく、八、九回まで体力が続くようにしたい」と投げ込みの意図を示した。

 CSファイナルSは4番手として先発が予定されていたが、第4、5戦が雨天中止となったこともあり、先発のチャンスは回ってこなかった。「(先発を)任せてもらえるように、もっと信頼される投手になりたい」と2桁勝利を挙げながらも、来季の巻き返しを誓った。

 畝投手コーチは「元々上半身に力が入るので、下半身を使ったフォームを覚えてくれるといい。疲れがたまった中でもこれだけのボールを投げられていたらいい」と右腕の取り組みを高く評価した。

 この日で第1クールが終了し、12日から第2クールが始まる。「しっかり数を投げる中で、意味のある球を投げていきたい」と投げ込みは継続する考えだ。生まれ変わった姿で来季こそ、先発ローテの主軸となる。

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